寒くなると重宝するのがエンジンスターターです。リモコンでエンジンをかけることができるというのは、素晴らしい発明です。ところが、このエンジンスターターというものは慣れが過ぎると気を付けてほしいところがあります。
今日はエンジンスターターを多用しないでほしい理由を書いてみます。
目次
エンジンスターターを使う時の要注意ポイント
リモコンエンジンスターターは使い方によっては非常に便利なアイテムです。夏であればあらかじめエアコンを効かせておくことができるし、冬であれば暖機や解氷をすることができる。
車に乗り込む前から適温にしておくことができるというのは、便利です。
しかし、エンジンスターターを使うときに注意したいことがあります。
まず、冬に気を付けたい事はネコバンバンです。ネコバンバンというのは有名なキーワードになりました。走行が終わった後、温かいエンジンルームの中にネコが暖を取るために迷い込んでしまう。
エンジンスターターを使ってエンジンをかけると、ネコバンバンができません。これがまず注意しないといけないポイントです。
手動でなら気が付いたであろう車の変化。車を間近にある状態でエンジンをかけないエンジンスターターは、もしネコやほかの小動物が入っているとわかりません。
これってエンジンスターターを使うと防ぎようがないわけで、リモートでエンジンをかけるということ自体にリスクが多少なりともあるということを忘れないようにしたほうがいいです。
密閉した車庫でエンジンスターターは避けたほうがいい
もし車が密閉された車庫の中に入っていたら・・。これもあまりエンジンスターターを使うことをお勧めできません。
何故なら排気ガスが車庫の中に充満してしまうので、長時間のアイドリングは危険になります。屋外にとまっているのなら、排気ガス中毒はさほどきにしなくてもいいですけど密閉されたところに車がある場合は注意してください。
実際に密閉された検査場で完成検査をしていると、この状態に陥ります。ディーゼルなんか匂いがすごいので気持ち悪くなってしまいます。
エンスタでエンジンを始動するとして、必要以上の暖機はやめたほうがいいと思います。
冷間時のエンジン始動には車の状態を読み取れる情報がある
前項までで、エンジンスターターでの注意点を書いてみました。
ここからはエンジンスターターではなくて、たまには手動でエンジンをかけるべき理由を書いてみます。
その理由はただ1つ。
夏であろうと冬であろうと、その日最初にエンジンを始動するということはとても大切なことなのです。
冷間時の朝一発目のクランキングからのエンジン始動。この動作には車の現在の情報がいっぱい詰まっています。一番わかりやすいのがバッテリーの状態です。
クランキングがいつもより重たいかどうか?これはエンジンスターターでエンジンをかけ続けているとまったく気が付きません。
いつの間にかバッテリーが弱っていた・・・。国産車であればバッテリーが弱ってくると前兆として異変を感じることができます。その車からのサインすら見逃してしまう。
ある日いきなりエンジンがかからなかった。こういうことにならないためにも、たまには自分でエンジンをかけてみることをお勧めします。
そのほかに、冷間時にエンジンをかけて確認できることといえば
・エンジンの異音
・水温の上がり具合(明らかに遅い場合サーモスタットが怪しい)
・ベルト鳴きの有無(温まるとベルト鳴きが消えることがあるため)
これら3つ車からのサインをエンジンスターターでエンジンをかけると見逃してしまいます。エンジンから異音がしていた・・。となるとまずはオイルの量をチェックすべきです。水温が上がらなかったり、ベルトが鳴いていたり・・。
毎日エンジンをかけていると確認が取れるサインをエンジンスターターでエンジンをかけると見逃してしまう。
なので冬であっても休みの日などは手動でエンジンをかけてみてください。
なんかいつもよりセルモーターが重たいなど、変化を感じられたらそれは車に何かしら起きているサインです。
エンジンスターターって便利ですが、こういったデメリットもあるということを覚えておいてください。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。