タイヤ交換の時期になってきました。この時期になるとタイヤ交換にまつわるトラブルにたくさん遭遇します。
一番多いのがタイヤのネジにまつわるトラブル。大体が自分でタイヤ交換をしようと思ったら、ネジが外れない・もしくはネジをなめてしまったというケース。最悪の場合、クリップボルトも破損してしまいます。
タイヤ交換をしていて気になるのが、ユーザー自身で何かしらの潤滑剤をホイールナットに塗布している場合。
これの何がいけないか?トルクレンチできちんとトルク管理をしているとわかるんですけど、潤滑剤を塗られていると規定トルク以上の力が加わってしまいます。
具体的にどういうことかっていうと、整備士を長年やってくるとトルクの感覚が染み付いてくる。それでも当然トルクレンチでホイールナットを締め付けるんですが、自分の染み付いたトルクとトルクレンチでの締め付けにズレが出てきます。
トルクレンチでいくらネジを締め込んでも、いつまでたってもトルクレンチがカチンといわない。オーバートルクになってしまう。
こちらを見ると、明らかにホイール側がえぐれているのがわかります。
これはやはりホイールナットに潤滑剤が塗布されていました。すぐに乾くようなタイプならまだしもモリブデン系のグリスを塗られているとタチが悪い。
そもそもクリップボルトがこんなにホイールナットからはみ出るなんてことはおかしい。
ホイール側が相当削られています。
きちんとしたトルク管理をしないとホイールナットはまずいです。
僕もプライベートで持っていますけど、エマーソンのトルクレンチはオススメです。
値段が安い割にセットになっているから。壊れても買い換えればいいかなって。4年くらい使ってるけど絶好調ですけどね。
ではホイールナットの動きが渋かったらどうすればいいか?
まずはタイヤを外したらホイールナットとクリップボルトをパーツクリーナーで清掃してください。
これだけでもかなりよくなります。
どうにもネジが伸びてしまっていたら、ホイールナットを新品に交換してください。経験上、ホイールナットのほうがクリップボルトより材質が柔らかいと思います。
ネジ山が先に伸びるのはナットの方がほとんどなので、新品に換えるだけで断然スームズになりますから。
渋いホイールナットを回すのは結構しんどいですよね。特にトラックとか。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。