先日修理で入庫した車、なかなか見ないケースだったので紹介します。
タイヤが明らかにおかしい方向を向いていた。
最初はどこかにぶつけて足回りが激しく曲がっているのかと思いました。
かなりキャンバーが付いているような状態です。
そもそもこの車両は2WDで、そこまで足回りが曲がるという事が想像つきません。
2WDのリヤは足回りが車軸懸架式です。要するに左右のサスペンションがつながっている。
片側だけどうしてこのようになっているのか?
原因はここにありました。まさかのアクスルビームが割れています。
中空部から錆て金属疲労と共に折れた足回り
修理はアクスルビームを交換するというものになりました。
そもそもこんなに強固なフレームが割れてしまうというのがビックリです。どういう構造なのか?
どうやらこの部位は中が中空になっています。
外側から見てもさほどでもないんですが、中から錆が侵食してきていました。反対側も確認したら、内部から腐食が始まっていました。
あとは、走行距離が16万キロをこえていることもあり、金属疲労もかさなっているのだと思います。
このヴィッツはRSというグレードで、通常よりもスポーツ寄りのグレードです。タイヤも扁平タイプを履いています。
車体に加わる振動はノーマルのヴィッツよりもハードです。
それにしても、こんな部品が折れてしまうのはなかなか想像ができませんでした。
外側が著しく錆びていれば注意のしようもありましたけど、急にバキンと折れてしまえば危険です。
改めて錆止めというのは、内部からも保護してあげないといけないんだと再認識です。
中空部の錆止めはノックスドール750を流し込むことが効果的です。
車を長く乗りたいのであれば錆止めは必須です。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。