お客さんから、リモコンエンジンスターターが使えなくなった。
という相談を受けました。動作を確認してみると、どうもリモコン内部の接触不良のようでした。たまに接触がいい時は、ボタンを押して操作が可能。
ボタン操作ができている間は、エンジンがきちんとかかるのでリモコン不良と判断しました。
ここで考えられるのは、リモコンエンジンスターターをそっくり交換するかそれともリモコンのみ交換するか。
本体ごとの交換になると、取り付け工賃を再びいただかないといけません。リモコンのもいだと設定だけなので、部品代のみ。
お客さんに選んでもらったらリモコンのみの交換にしてというので、そうすることに
車体に取り付いていたのはユピテルのエンジンスターターVE-E68Rというものでした。
電装屋さんに相談したら、このリモコン自体は廃盤になっているけれど、後継モデルのものを取り寄せて再登録ができるという。
そんなわけで取り寄せました。E69Rというモデルのリモコン。
それではリモコンの再設定を紹介します。
1、リモコンエンジンスターターを初期状態にする。
バッテリーを外してもいいんですが、ナビなどのメモリが消えちゃったりするので、本体のコネクタを外すのがいい。
リモコンエンジンスターターの本体の電源カプラーを一度抜きます。
もう一度カプラーをさすと、バッテリーを外したのと同じように本体から
「ピピピッピピピッ」
といった連続音がなります。
2、イグニッションキーを差し込んで、キーをOFF→ACC→ONへと切り替えます。
すると本体の連続音が
「ピピッ ピピッ」
へと変わります。
3、20秒以内に新しいリモコンのエンジンボタンを押し、リモコン画面にEの表示が出ている間にSTOPを押す。
リモコンのエンジンボタンを押す
液晶にEの表示が出ている間に
STOPボタンを押します。
動作が上手くいったら、本体から
「ピッ」
という確認音が出ます。
4、10秒以内に3の動作をもう一度行います。
登録が成功したら、本体から
「ピー」
という音。
そしてリモコンから
「ピー」
という音が鳴ります。
5、キーをON→ACC→OFFへと戻す。
これで新しいエンジンスターターの新しいリモコンの登録作業は終わりです。
続いてエンジンスターターのPポジション検出設定をします。
1、シフトレバーがPになっていることを確認した上で、ブレーキペダルを踏まないでイグニッションキーをOFF→ACC→ONへと回す
2、ブレーキペダルを踏み本体から「ピッ」という音がなる
3、ブレーキペダルを踏んだままシフトをPからRへと動かす。約3秒後に本体から「ピッ」という確認音がなる
4、ブレーキペダルを踏んだままシフトをRからPへと戻す。本体から「ピー」もしくは「ピロロロロ」といった音がなればPポジション検出は終わりです。
以上でユピテルのリモコンエンジンスターターVE-68Rの新しいリモコンが使えるようになっています。
おそらく完全な同機種でなくても、近いモデルのリモコンなら登録をすることができると思います。
ご参考までに
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。