つくづくこんなものに・・・と思うときがある。エンジンにはいろいろな負圧を利用して
センサーで計測したり、ブレーキをアシストしたりいろいろなことをしている。
この通路がバキュームホースと呼ばれるゴムホースだ。
このゴムホースが厄介なのだ。
最初に断言しておくと、トラブルにみまわれたくなければ、10年10万キロを過ぎた車はバキュームホースを全て交換したほうがいい。ということ。
僕が経験したバキュームホースのトラブルを紹介していくと
①エンジンのアイドリングが急に上がった。
これはバキュームホースが破損していたために、インテークマニホールドがエアを吸ってしまいアイドリングが高くなってしまったということ。
②エンジンが1気筒死んでしまった
こいつも興味深かった。バキュームのメクラ蓋。これが破損していた。1気筒死んでいたのはメクラの蓋が近くにあった気筒。そこでエアのロスがあり、キャブレター車なので燃料を取り込めなかった。
ガソリンが燃焼室まで到達できなかった。このトラブルを発見できたときはうれしかった。同僚はみんなお手上げだったトラブルだった。
③ブレーキが利かなくなった
これも考えれば簡単。ブレーキブースターにはインテークマニホールドからの負圧を使ってアシストしている。
インマニ付近のほかのバキュームホースが破損していたために、正常な負圧がかからなくて、ブースターがあたかも壊れたような症状になった。これも同僚はわからなかった。
④エンジンが不調になりストールする
苦戦させられたミニクーパーのエンジン不調。バキュームホースの全てをひきなおした。後でネットで分ったことだけど、ECUに負圧センサーが組み込まれていて、そのホースがやぶれて、吸入空気量が計測できない症状となっていた
ということで、たかがゴムホースのトラブルに迷宮入りになりそうになるトラブルでもある。
実際に症状を見抜けない整備士がいた。エンジンの基本な点検のひとつにバキュームホースの点検というものはとても大切なポジションだということを覚えておきましょう。10年10万キロで本当に全てひきなおしたほうがいいと思います。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。