ユーザー車検にチャレンジしよう

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車検というと、2年に1度くる高い出費。というイメージを持っている人も少なくないんじゃないでしょうか?整備士として車検をしていると、この車検はお金がかかるな。ということがよくあります。

マフラーに穴が開いていて、溶接が効かないような錆などで交換しないといけないとか部品代がかさむ場合。そして、タイミングベルトを交換しないといけない時期にきていたり、クラッチが滑っているといったある種の重整備が必要な時期と車検が重なった時。こういった場合、高額な車検整備になることはよくあります。僕が経験した中で一番車検代がかかったのが、軽自動車のエブリィの車検でした。タイミングベルト、クラッチ、そしてターボ、マフラーに穴、更にはアームにガタ。などといったものを全て交換して35万円かかったのを覚えています。

では、車検費用を抑えるためにユーザー車検にチャレンジするというのはどうでしょうか?年式の新しい車であれば割と簡単にユーザー車検で合格が出来ます。と、いうことでユーザー車検にチャレンジする際に気をつけるべき点を考えたいと思います。

1、自賠責保険は24ヶ月以上残した状態で検査を受ける

これは苦い経験をしたことがあるんですが、もし車検切れの車両をユーザー車検で持ち込む場合、自賠責を加入して仮ナンバーを借りてから陸事に持ち込むことになります。ですが、万が一車検に落ちてしまったら、自賠責の期間次第では24ヶ月を切ってしまう。そうなると1ヶ月を単体で追加で加入しないといけなくなります。自賠責は24ヶ月と25ヶ月ではほとんど金額は変わりません。ですが、1ヶ月単体で加入しようとすると5000円近くかかります。もし車検切れの車をユーザー車検で持ち込むときは必ず自賠責は25ヶ月で加入しましょう。

2、ヘッドライトの光軸は先に合わせておく

車検で一番狂いやすいのがヘッドライトの光軸です。僕も実際に自動車検査員をやって、完成検査をやっていますが、10台のうち5台近くは基準から外れています。2年前の車検から車を運転し続けていると、ライトの光軸は必ずと言っていいほど狂っています。車検場の近くには良くしたことでヘッドライトの光軸屋さんがありますので、検査前に調整をしてもらいましょう。

3、車齢の経っている車は12ヶ月点検を受けておく

新車から初めての車検や2回目の車検くらいまでの間なら、普通に乗っていればヘッドライトの光軸が狂うくらいでしょう。ですが、ある程度古い車になると、オイル漏れや排気漏れ、ブーツの破れなどで検査に落ちる可能性があります。こういう場合は12ヶ月点検をうけるのをお勧めします。12ヶ月点検は費用で15000円前後。車検に近い点検をしてくれます。整備に出す時、車検に落ちそうなところは教えてくれと伝えておけば、どこがヤバいかわかります。その部分だけオーダー整備をするのもいいでしょう。

このあたりがポイントになってきます。

車検では同一性の検査、サイドスリップ検査、スピードメーター検査、制動力判定検査、排気ガス検査、ヘッドライトの光軸検査、下廻り検査などがあります。

もし下回りをぶつけたことがある人は、サイドスリップが狂っている可能性もあります。スピードメーター検査では、相当へんなタイヤをはかない限りは問題ないでしょう。制動力のブレーキ検査では思い切りペダルを踏みましょう。

と、ざっとユーザー車検について書いてみました。もしユーザー車検で落ちてしまったら、その部分だけ整備をすればいいという限定保安基準適合証を発行してもらえます。落ちてしまった検査の部分を改善して、またその部分だけ検査をうければいいのです。陸事に持ち込まなくても通常の指定工場に持ち込んでも大丈夫ですので、一度ユーザー車検にチャレンジしてみるというのも面白いですよ。

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