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お客様とのトラブル 納車中にマフラーがもげる

これは参った。タイトルの通りなんですが、お客様はご立腹です。

事の発端は、一般整備で入庫してきた日産ノートです。オーナーのお客さんは

「ブレーキから変な音がするから見てください」

とく整備依頼でした。この車両は僕がお客さんの家に代車をもって引き取りに行ってきました。

お客さんに詳しく聞くとブレーキが鳴くことが頻繁になってきたということ。効き自体には問題がある訳ではないけれど心配だから点検してくれという依頼です。

自社工場まで実走して様子を見ながら戻りました。その際、特にこれだというブレーキ鳴きもなかった訳ですが、分解整備に入ります。ブレーキを分解して整備主任者と打ち合わせ。受け入れをしてもらい整備担当は僕になりました。

分解した時点で、問題だなと思ったのはリヤのブレーキシューが減っていたという事。特にフロント側のブレーキシューが残り1mm程度なので、リヤブレーキシューを交換するということに。

ついでにフロントのブレーキも分解してスライドピンなどの動きを点検。ピストンにも問題なしということで、ブレーキローターの錆を落として組み付ける事に。

お客さんに事の経緯を話して見積もりを出し、OKをもらったのでメニュー通りの整備をして納車することに。

ここまではとってもスムーズで何の問題もありませんでした。納車も僕自身がいく事になり、伝票を持って車に乗り込みお客さんの家を目指しました。工場からお客さんの家までは10km以上離れているので結構距離があります。途中山道を通り道が悪い部分もあるんですが、走行中にいきなりバリバリバリという激しい音がし始めました。

これは間違いなく排気漏れだ!

車を路肩に止めて、車両の下を確認すると、リヤマフラーのフランジ部分がもげていた。

この時代の日産車って、マフラーのフランジがよくもげる。本当によくもげる。

車は錆びている車だなぁ。という印象は受けていたんですが、整備依頼が一般整備扱いでブレーキでしたから盲点でした。

見事にフランジの部分がもげています。

さーこれは困った。お客さんの家まではまだ距離がある。とりあえず工場に電話してフロントよりお客さんに連絡をしてもらったんですが、納得のいかないの一点張りです。

マフラーはなんともなかった。お宅で壊したんじゃないのか?というのがお客さんの見解。

そしてこちらの見解としては、錆が進行して経年劣化でたまたまこのタイミングでもげてしまった。というもの。

だけど、これを納得してもらうのがとても骨がいります。実際に僕がお客さんの立場だったら確かに納得いかないですからね。まあ自分自身でマフラーの状態を見ている訳でもないので尚更です。

とりあえず平行線をたどるばかり。見積もりを取るとリヤマフラーが26000円前後。だけど僕は昔リヤマフラーのフランジをもげてしまった日産車のリヤマフラーだけを交換したらすぐに中間パイプ側のフランジももげた苦い経験をしたことがある。なので、直すなら中間パイプとリヤマフラーをセットで交換するのをお勧めしましたが、当然そんなことを言ったら火に油を注ぐような物。

こういうケースの場合は、とりあえずオーナーに見に来てもらうしかない。現状を見てもらいながら説明するとある程度は怒りが収まって話が進む事があります。

それにしても納車中にこういうことが起こると本当に困るんですよ。でもよくあるんです。こういうこと。こちらのせいにされてしまう。濡れ衣なんですが、なんとも言えない困ったトラブルでした。

結局見に来てもらって納得してもらい、工賃はサービスで部品代だけの追加整備となりました。

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