純正のカーナビって、そのほとんどが地図更新が無料でできるようになっています。その期限は3年間くらいの間。
つまり初回車検時までに、地図データを無料でアップデートすることができる。そのやり方はメーカーやナビによって様々です。三菱は純正ナビのシリアルナンバーと更新ファイルのナンバーでディーラーにて無料ロムを取り寄せることができます。
今回はトヨタの話です。トヨタの最新ナビはマップオンデマンドで地図データを更新することができるんです。
今回依頼を受けたのがクラウンです。型式はAWS210。
純正ナビ装着でマップオンデマンドにて更新が可能。ちなみにG-BOOKを活用している人ならば、ナビ本体で送受信をして地図データを更新することができます。
今回のケースはパソコンからデータを落として、USBに書き込んで車両データを更新することを代行してやってみた。
まず条件なのが、マップオンデマンドの無料更新期間にあること。この写真の場合、2018年9月20日までは無料で更新ができます。
上のサイトから、データをダウンロードすることができます。
社外ナビのように、ナビ自体のシリアルナンバーなどが必要かというとそうでもありません。自由にデータはダウンロードできる模様。
ただ車にアップデートするには無料期間内でないとダメということ。
ナビの画面で使ってる地図タイプを確認します。
この場合頭が11から始まるデータになります。便利なのは、この11のデータをダウンロードすれば、そのデータは他の車種でもアップデートすることができる。
つまりUSBにデータを移せば、他の車種でも使えるということ。当然無料期間中にある車じゃないとダメですけどね。
マップオンデマンドでの更新作業中に、僕がつまづいた点を書いておきます。
作業のフローはこんな感じです。今回のクラウンはHDDナビです。
車両の地図データの2桁を調べる(写真は11)
↓
マップオンデマンドのHPより該当の地図データをダウンロードする。
(ダウンロードデータはCD-RやDVDに焼いたり、USBに書き込むなどができます。)
↓
ダウンロードしたデータを解凍して記録媒体にコピー
↓
車両に読み込ませてアップデートする
文章にするとこのような流れになります。
前述した通り、僕は記憶媒体をUSBメモリにしました。会社でプライベートに持っていた物がUSBメモリしかなかったからです。
まず、USBメモリの中身をすっからかんにします。フォーマットしてもいいです。
そして、USBメモリの対応フォーマットはFAT16/FAT32のどちらかです。
このUSBメモリを準備できたら、マップオンデマンドのダウンロードページから必要な都道府県のデータをダウンロードします。
僕はまずここで47都道府県全てのデータをダウンロードしてみました。HDDナビの場合1つ1つダウンロードする都道府県が選択できます。が、ダウンロードされたZIPファイルを解凍しても、車両へ書き込むフォルダが形成されなかった。ここでつまづきました。
USBメモリに入れるデータはフォルダが2階層になっています。1階層目のフォルダがmapupdataで、その中にdiffというフォルダが存在します。そのdiffというフォルダの中に「07947099.DFF」といったファイルが存在します。
このファイルが各都道府県の数だけ本来なら存在する。
一括でダウンロード・解凍したら、そもそも展開される解凍ファイルの名前がmapというフォルダで、その中に直に07947〜.DFFというファイルが48こ入っていました。
このままのデータを車両側にUSBで接続しても認識しません。
USBをさす。
このUSBで更新というボタンが光らない。なんでだよーと思って調べていったら、一括で全ての都道府県をダウンロードすると、上記のようにmapフォルダになるので認識しなかった。
試しに住んでる長野県だけでダウンロードしなおしたら、zipファイルを展開した段階で、きちんとフォルダが2階層になりmapupdata→diffというフォルダ。その中に必要なDFFファイルが入っていた。
このデータをUSBに入れて車両側につけると
USBが認識して、落とした都道府県データを車両側へコピーすることができました。
地図データをHDDにコピーしたら、あとは書き換え作業です。ここからはUSBメモリは抜いても大丈夫。このあたりは社外のナビと同じです。電源を切っても更新作業が中断されるけど、電源を入れ直したらまた続きから始まるといった感じ。
ちなみに1回の動作で、更新できる都道府県は3つまで選択可能。調べていくと、これを繰り返しアップデートしていくことで一応全ての都道府県データを書き換えることができそうです。
ただ膨大な時間が必要になる。これはもはや代行して行うレベルを超えちゃうほどです。1つの都道府県でも予想終了時間が180分とかって出てますからね・・・。
ということでまとめます。
ナビゲーションがHDDで、記憶媒体はUSBを使うことを前提のまとめです。
・使用するUSBメモリの中身はからにしておく。
・USBメモリのフォーマットはFAT16/FAT32のどちらか。
・都道府県データを一気に全部ダウンロードすると、zipファイルを解凍した時に展開されるフォルダがmapになる為、それをUSBにコピーしても車両側では認識しない。
・更新データファイルは2階層のフォルダ。mapupdata→diffというフォルダ。その中に必要なDFFファイルが入っていること。
・1回の更新で車両側にデータをコピーできるのは3つの都道府県まで。
・無料期間中なら3つの都道府県を更新した後何回も根気よく続ければ、47都道府県全てを更新できる
以上です。これを自分でやるのが嫌なら、代行してもらう手もあります。ただお金がかかります。
有料データとして全ての都道府県データを買うこともできます。21600円とディーラーでは言っていました。毎年11月ごろ新しいバージョンになるので、できれば12月くらいに買ったほうが新しいバージョンです。
一般の社外ナビにも共通して言えることですが、ナビゲーションのバージョンアップって情弱の人ではできないと思います。ただそれを業者側で代行するのもいまいち難しい。今回僕は代行してみたけど、全ての都道府県を更新するには難しいからUSBメモリを渡して、無料期間中に自分で続きをやってください。
とお願いしておきました。マイカーなら通勤中に1日1つ更新して47日でコンプリートできる。逆算すると無料更新期間が終わる2ヶ月位前からチマチマ始めていかないと、ストレスになりますね。
それが嫌なら21600円払って有料データ買ってください!ああっ!なんという手間!
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。