新車を買ったら当たり前のことですが、タイヤがついてきますね。この新車装着タイヤというものについて。
タイヤって劣化もするし摩耗もします。ある程度になったら交換をしないといけません。
山間地に住んでいる人などは、初車検の時にタイヤの溝がなくなって交換をしないといけない人もいます。かといって、ほとんど乗らなくて、20年たっていても溝が4mmくらい残ってる人もいます。
ただし、古くなってきたら硬くなってひび割れてくるので交換をしないとマズイ。
新車装着タイヤが減ってきたら、次はどのタイヤにするのか?悩ましいと事です。
新車装着タイヤって、汎用モデルのタイヤよりも価格が高いです。
例えばブリヂストンだったら、エコピアのEP25やEP150といったタイヤ。
エコピアだと市販汎用品がNH100Cになります。
同じエコピアであっても、価格差が1本あたり1000円くらいサイズによっては変わってくることがあります。
どうして新車装着タイヤって高いのか?
その理由は、自動車メーカーが表記しているその車の標準スペックを満たしているからです。わかりやすいのが燃費です。リッター当たり20km/l走れる車とカタログに書いてあるとします。
そのカタログスペックを満たせるのは新車装着タイヤということです。
もし、このタイヤよりもグレードの低いものに交換すると燃費が落ちてしまったりするわけです。すると、自動車メーカーに苦情が行きますね。
「カタログ値と実燃費がかけ離れすぎている!」
ですが、そのカタログ数値のスペックを満たしているのは新車時から履いているタイヤです。それ以下のタイヤを履いていると数値が落ちても仕方がない。
つまり、新車装着タイヤっていうのは、その車が市販されるにあたり専用に作られているタイヤです。大体2つのメーカーから納入されています。
ブリヂストンとダンロップなど。ヨコハマとトーヨーかもしれませんけど。組み合わせは多岐にわたります。もし片方のタイヤメーカーが何らかの理由でタイヤを作れなくなったら自動車メーカーは困ります。
なので、純正装着タイヤは2パターン位種類があるんです。
極端な例を挙げると、クラウンの新車装着タイヤが減ってきたので、安いからネクストリーにしよう!
これはアリなのか?
オーナーが意図的に価格優先で選ぶのならOKでしょう。ですが、お店側としてはレグノやプレイズなどをおすすめしたいところです。
その理由は、前述した通りです。クラウンという車に求められている性能を担保できるタイヤじゃないと困るということです。
クラウンにレグノだったら静粛性、乗り心地共に完璧です。ネクストリーにすると、価格は安いがこれらの性能が車格に見合っていません。
その車の性能をフルに引き出すためにも新車装着タイヤを基準にタイヤを選ばないといけません。
僕自身、格安タイヤをあえて選んで履いていたことがあります。
国産の有名ブランドよりも半額以下で同じサイズのものが手に入る。10年位前にNANKANを初めて履いたら、その硬さに驚きました。
新車装着タイヤからあえてNANKANを履いてみたのですが、車は日産オッティのターボ。
まずサイドウォールが異様に硬い。組むのだって結構大変でした。
実際に乗ってみたらどうだったのかというと、やはり国産の新車装着タイヤに比べると、ローノイズが車にガンガンと入ってきた。
さらには乗り心地が非常に硬くなってしまったのを覚えています。
まあ当時は若かったので、乗り心地や実用性などはスポイルしてでも価格優先で選んでいましたけど。ある程度予想はしていたので全然問題なく履いていました。
安易に格安タイヤを選ぶと、思ったのと違ったと後悔する人も居ます。実際にお客さんでもみかけるんですけど。もし安いタイヤを選ぶのであれば何がいいのか?
これは、タイヤメーカーのショップで売っている格安タイヤですね。ブリヂストンのタイヤ館などではセイバーリングというタイヤを販売しています。ヨコハマならハンコックなどを売ってることもあります。
タイヤメーカーが自分の看板のお店で販売しているタイヤなら、性能はある程度担保されています。価格優先でタイヤを選ぶのであれば、そういったタイヤをチョイスするのが間違いないでしょう。
新車装着タイヤが減っていたらどのようにタイヤを選ぶのか?
これは新車装着タイヤを基準に選ばないとだめです。
エコピアのEP150を履いているのなら最低でもNH100。それ以下のネクストリーにすると、今乗っている車の状態が悪い方向へ変わる可能性があります。
ロードノイズがたくさん聞こえるようになる、振動がひどい。乗り心地が硬いなど。
車の乗り心地を気にするのであれば、新車装着よりもグレードの高いタイヤを装着しましょう。これも驚くほど乗り心地などが変化します。
タイヤって車と路面を唯一つないでいる部品です。たったハガキ一枚くらいの面で車を支えているわけです。
タイヤ選びは慎重に行ってください。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。