自宅でタイヤ交換をしている人はまだまだいると思いますが、タイヤ交換の時にホイールナットが渋かったりするとひいひいします。
回しても回してもネジが進まない・・・。
一体あとどのくらい回せばタイヤが外れるのだろうか?
エアーツールや電動インパクトレンチなどを持っていない人は、基本的に人力になります。
僕も今まで人力でタイヤを交換してきたんですが、ネジがスルスル緩まないと大変だなって。
目次
タイヤのネジが渋くなる原因
ホイールナットの回りが渋くなる原因はなんなのか?
これには大きく分けて2通りの原因が考えられます。
1、トルク管理ができていない
ホイールナットにはきちんとしたトルク管理が必要です。人力やエアーツールで交換するとどうしてもトルクを管理しない人が多い。
ホイールナットを締め付ける時には、トルクレンチを使って本締めしないといけません。
きちんとトルク管理をしているタイヤのネジはいつまでたっても手でするする回ります。
僕がプライベートで使ってるトルクレンチです。年に数回しか使いませんが重宝しています。
2、錆びやゴミが噛み込んでいる
タイヤ交換をした時にネジを締め付けます。その時にゴミと一緒に締め付けてしまったりするとネジを痛めてしまいます。
山間地などで塩カルの影響でホイールナットが錆びてしまうこともある。貫通タイプのホイールナットを使っていると、雄ネジであるクリップボルトのネジ山部分が錆びることがあります。
ホイールナットを外す時に錆を噛み込んでしまってネジ山をダメにしてしまうケース。
これも雪国ではよくあるケースです。防ぐには貫通タイプのホイールナットは使わないで袋ナットを使うこと。
こうすることでクリップボルトを保護できます。
その他の原因として、ホイールナットに変な潤滑剤を塗布してしまうケース。特にモリブデン系のグリスはいけません。
モリブデン系のグリスを塗ったりすると、いくらトルクレンチで締めたとしても過剰トルクで締まってしまうのです。
ホイールナットが渋いからといって安易に変な潤滑剤をの類は塗らない方がいいです。逆にパーツクリーナーなどでネジ山を綺麗に掃除して締めたほうがよっぽどいいのです。
渋くなったネジを直すには
もしホイールナットが渋くなって締まった場合、どのようにするか?
一番手っ取り早くて簡単なのはホイールナットを新品にすること
大体のホイールナットとクリップボルトはクリップボルトの方が硬い素材を使っています。
なので過剰なトルクで締め付けていくとネジ山が先に伸びるのはナットの方。
ホイールナットを1台分新品に交換するだけで改善されることがほとんどです。
これはオススメです。1本100円程度で買えるので、1台分でも2000円前後です。
ホイールナットを新品にする以外としては、ネジ山をダイスやタップで立て直すという方法もあります。これはどちらかというとクリップボルトの方に使うのがいいですね。
クリップボルトはホイールナットと違って簡単には交換できません。
ホイールナットを交換しても渋いなぁと感じる時はクリップボルトをダイスをつかってネジ山を修正する。
最終的には両方新品に交換するのがいいわけですけどね。
タイヤ交換の際には規定トルクで管理するのは基本中の基本です。ちょっとの気遣いで作業が楽チンで確実なものになるのでおぼえておきましょう。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。
コメント
タイヤ交換、昨日しました!
少し早い目の交換です。
寒風吹く中での交換は、したくないので…。
タイヤ交換は、自分の車、嫁の車、親父の車と3台しないといけないので、「やるぞ!!」と気合いが入った時にする事にしてます!
で、その時にこのネタの事が起きました!!
インパクトで緩める時に、異様に硬いナットに遭遇!
さて、どうしたものかと考えた末に、道具箱の中にボルトのサイズにぴったりのダイスがあったのを思い出して、修正を入れて事なきを得ました。
硬いナットを無理やり付けたり外したりしたら、トルク管理もままなりませんからねぇ!
何をするにも、無理やりはダメダメですからね!!
自分の後輩、ZE2インサイト乗り、なんですがね。
今春、夏タイヤへの交換を自分でしたらしいのですが、
一本だけ妙にネジの締りが固いものがあったらしく、ただそれをそのまま無理っくり締め付けておよそ半年後の今秋、タイヤ組み換え作業があるため、自分と一緒に冬タイヤへの交換目的で自分の行きつけの工場へ持ち込んだのです。
すると、右前輪のクリップボルトのネジ山の中間が丸ごとブッ潰れて死んでました。
どうやらナットを斜めに噛み込ませ、無理やり回したのでは?と。トルク管理以前の問題でした。こんなケースもあるので、周知して頂ければ、と。
本来、ハブ分解・交換で数万円かかる作業になるところ、わが行きつけにも「エンジニア」がたくさん在籍していて、安全に支障が無い形でのクリップボルト加工・交換で数千円で済みました。
気をつけろよな、後輩。
渋いホイールナットはいやですよね
さすがエンジニアですね。中間がぶっ飛んでるネジ、迷わず交換してしまいたくなりますね