先日ツィッターでも若干取り上げましたが、タイヤについて。
車を買った時についていたタイヤが走行3万キロ〜を超えて、減ってきた。それじゃタイヤを新品交換しよう!
お客さんの反応は様々です。自分でこの銘柄で取り寄せてほしいという車好きな人。よくわからないから、車にあったものを選んでほしいという人。タイヤは高いからとにかく予算重視の人。
こういうシチュエーションでよくあるやりとり。
軽自動車やコンパクトカーを乗ってる人の多くはお任せしてくれる人が多いです。最初に聞いておくオーダーが、純正相当にするかそれとも予算を考えるか?
予算ありきという人には、売れ筋タイヤをセレクトします。ブリヂストンでいうとネクストリーなど。155/65R14というサイズは今一番スタンダードに使われている。
売れ筋なのがネクストリー(BSでの当社の話です)。たまに、エコピアを履いてるグレードに遭遇すると最初に予算を聞いておいたことを思い出す。
エコピアとネクストリーの差額を提示してチョイスしてもらう。このあたりのクラスになれば、性能も値段もお互いが納得してウィンウィンのセレクトができます。
ミニバンや高級セダンになってくると、乗ってる人の推測が難しくなってきます。
ミニバンを乗ってる人は、子育て真っ只中の人が多いので純正装着タイヤ以下を選んでくることもよくあります。やはり先立つものがなかなかなくタイヤよりも他にお金を回さないといけない。
純正装着のタイヤがプレイズクラスだとしても、ネクストリーにグレードダウンして選んでもらうこともよくあります。
さらに難しくなってくるのが高級セダン。結構惑わされます。車って、自分の経済状況を表すステイタス代わりにしてるひとも多いですよね?それがわかりやすいのがセダン。
セダンをチョイスする人は年配の男性が多いんです。中には会社の重役だったり社長だったりします。そういう人たちに提案するタイヤ。もう自分の中ではレグノを買ってもらいたい!(損得とかそういう意味合いではなく)
ですが、気持ちよくレグノをチョイスしてくれる人もいれば、クラウンなのにネクストリーを履く!という人もいるので様々です。
装着する前に、一応伝えてはおきますけどね。
「この車に純正装着されてるタイヤは、静粛性と乗り心地にすぐれてるものです。ネクストリーにグレードダウンすると、本来の状態にはなりません。」
と。
でもそれでもかまわないから、安いネクストリーにしろ!という人が結構多かったり。車には結構な大見栄をはるのですが、タイヤには気を使わない。
真に車好きの社長だと、
「俺の車にネクストリーなんか勧めてくるな!レグノだ!」
とスパッと気持ちよく切り捨てられてしまいます。(いや、僕はストライクゾーンの広いネクストリーが大好きです。)
ある程度お互いの性格をわかって信頼関係を築けて来れば、最初からレグノしか勧めないです。でもそこに至るまではやはり探り合いです。
タイヤを相手にすすめるとき、お互いのことをよく知らなかったらまずは純正装着タイヤを基準に話をすすめます。
あとはお客さんとのやりとりで、それよりもいいタイヤにするのかそれ以下にするのかを選んでもらう。もちろんそれぞれのメリット・デメリットも伝えた上で選んでもらうのが一番いいかなと。
タイヤって車を構成する部品の中で上位にランクインするほど高い部品です。ここの銘柄次第ではやはりランニングコストに大きく影響してくる。
ランニングコストを上手に下げたいという人は、タイヤのグレードダウンもあり。僕も自分が乗ってる車のタイヤなど普通にアジアンタイヤを履いたりしていました。ただスタッドレスは国産オンリーです。
ノーマルタイヤだと限界性能はスピードレンジが、相当高い領域で差が出てくる。静粛性や乗り心地は最初からスポイルするのであればですけど。
スタッドレスは、タイヤの性能いかんで人生を棒にふるのかそうでないのかの差に繋がるっていっても言い過ぎじゃないですからね。
きちんと純正装着タイヤがこういうグレードで、なぜこのタイヤを履いていたのか?そのあたりをきちんと理解して、予算を重視するのならそこから何をこそぎ落とすか?グリップ性能はそのままにしたいなら静粛性を諦めるかなど。
自分が車とタイヤにどういう性能を求めて、いくらまでの予算をとるのか?理解しながらチョイスするのは逆に賢い選択です。
一番怖いのは、ただ純粋に値段だけを考えてその後のことをまったく考えていない場合。タイヤって本当にのりごこちや静粛性に一番ダイレクトに影響をもたらす部品だということもわすれちゃいけないのです。
違いがわかる人は、いいタイヤを履いてください。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。