夏といえば草刈りです。田舎では所狭しと毎日のように2ストロークエンジンの咆哮が聞こえてきます。
それもそのはず、田舎でメジャーな草刈機。通称ビーバー。こいつのエンジンは車ではもう製造していない2ストロークエンジン搭載なのです。
車のエンジンは全て4ストロークになりました。2ストロークと4ストロークの違いというと、吸入・圧縮・燃焼・排気の行程を2ストロークで行うか、4ストロークで行うかで変わってきます。
4ストロークエンジンは吸入と排気にバルブを設けてカムシャフトとクランクシャフトのタイミングを合わせてシリンダーの中に吸入し、排気します。
2ストロークエンジンはバルブを使わないでポートを使います。シリンダーに掃気ポートをつけてピストンの勢いでガスを排気します。この辺はロータリーエンジンと似通っています。
4ストのシリンダーヘッドはカムシャフトにバルブなどを備えなければいけないのに対し、2ストロークはカムもバルブも必要ないのでヘッドがシンプルです。
さらに潤滑には混合油を使いますのでオイル交換もしない。燃料に2ストロークオイルを混ぜて一緒に潤滑もさせています。ただ、排気ガスが汚いので車には採用されなくなりました。
実家の草刈りを命じられたので、2ストエンジンの甘美なエキゾーストノートをご近所に轟かせてあげました。そのあと、刃が減っている風に見えたので交換することに
これが草刈機の刃です。こいつがくるくる回転して草を切ってくれるのです。
この刃を交換するのはDIYでも楽チンです。
裏返すと中央にナットが見えます。これを外して刃を交換します。
草刈機のメーカーにもよりますが、このナットの大きさは13mmが多いです。それか14mmのものもあります。
新品で草刈機を買った時にレンチが付属しているので、それを使うのがいい。無くしちゃった場合はラチェットなどで外します。
写真のようにメガネだと深さが足りなくて緩められません。
ビーバーの刃を交換するためのナットは通常逆ネジになっています。
ナットを緩めるには時計回しにネジを回します。
家に昔親父が使っていたらしきレンチがあったのでそれを使いました。親父の工具箱には13mmとか15mmサイズのレンチばっかり入っている。さすが建築関係。
ナットを外します。
そしてキャップを外す。
これでビーバーよりチップソーを外せます。
ビーバーの刃には当然回転方向がありますので、刃の向きを覚えておきましょう。
新品をセットします。
キャップをはめます。
そしてネジを締めます。ネジは逆ネジなので反時計回りに締めるとネジが締まります。
これでビーバーの刃の交換は終わりです。とても簡単です。
ポイントは、ネジは逆ネジであるということ。刃の向きを気をつけるということ。そんなところくらいですね。
チップソーのチップが飛んでいるのがわかりますね。替え時です。
1年に1度も買えませんけどね。家の庭くらいの頻度なら。僕も自分の家用にビーバーを1つ買いました。15000円くらいで安いものは買えますよ。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。