先月、タイミングベルトが切れた(コマとび)した車。
幸いにもバルブクラッシュしない車だったので、タイミングベルト一式交換して作業は終了しました。その時に、お客さんに聞かれたこと
「タイミングベルトが切れる時って前兆はないんですか?」
というもの。
僕自身、自分が乗ってる車でタイミングベルトが走行中に切れたことがあるか?というとありません。
実体験をしたことがないので想像論になります。
目次
タイミングベルト切れは前兆がない
タイミングベルトが切れたりコマとびを起こす時って、何か前兆やら予兆があるのか?
これは、ないと思います。
というのも、ファンベルトとは違う為、ベルト鳴きも発生しないからです。
ファンベルトって縦に溝が刻んであります。プーリーの溝の数で3PKとか4PKなどいう数字が大きくなっていきます。
サーペインタイン方式の、1本ですべての補機駆動類を動かしているものはベルトも太く、6PKとかになります。
縦に溝を刻んであるので、スリップしやすい構造であるともいえます。
それに対してタイミングベルトはどうか?
タイミングベルトはスリップしてはいけません。
その為、コグベルトになっています。相手はスプロケット。歯車とベルトの数は規則的に決まっていて、位置関係がズレることはないです。
もしベルトとスプロケットの位置関係がズレるとその時点で、バルブタイミングが狂うため一気にエンジンが不調になり、最悪バルブクラッシュを起こします。
つまり、タイミングベルトって切れる前の予兆はなくて、一気にエンジンが停止まで持っていかれてしまうわけ。
気が付いたときは、その時点でエンジンが終わってるパターンです。
タイミングベルトは予防整備が大事
これらの事からタイミングベルトは切れるときって一気に切れたりコマとびを起こします。
気が付いたらすでにエンジンが終わってる可能性が高い。
ではどうすればいいか?これはもう予防整備をするしかない。メーカー指定の10万キロまで使わないで、もっと早めのタイミングで交換を心がける事。
10年または7万キロ位で交換してれば、とりあえず安心かなと。
中にはそれよりも早く切れちゃう車もありますけどね。
タイミングベルト交換は費用がかかりますけど、交換しないとエンジンが終わる。だったらケチらないで、いずれ交換する部品なのだから予防整備で早めの交換をしましょう。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。