ダイハツのタントエグゼです。パワーウインドウの修理をしました。まず、症状はどんな故障だったかというと、助手席の窓ガラスが運転席側から下げられないというものです。
タントに限らず、パワーウインドウのスイッチは運転席側に全ての窓ガラスを開けるためのメインスイッチがあります。
その他のドアにそれぞれのガラスを下げるスイッチもついています。
症状を確認すると、運転席のメインスイッチで操作すると、確かに助手席側窓ガラスが下がりません。
助手席のスイッチを使うと上下します。運転席スイッチで助手席以外のガラスはどうなのかと試してみたら、そのほかは全て作動OKでした。
パワーウインドウの故障診断は順を追っていけば難しくありません。
今回の場合、助手席のスイッチを使うと正常にガラスが上下するので、助手席ドア内部にあるパワーウインドウモーターやレギュレーターに不備はありません。
問題は制御系にあります。
パワーウインドウは、メインスイッチを介して各ドアへ伝達している車が多い。
例えば、メインスイッチ本体が完全に駄目になっていたりすると、助手席ドアのスイッチを使っても上下ができないケースもあります。
このタントは助手席側では問題ないので、そこまで重症化していないということです。
この時点で考えられるとすると、メインスイッチがかなり怪しくなってきます。
一旦ここでメインスイッチを取り外して分解してみます。古いタイプの車なら、パワーウインドウスイッチの接点は機械式なので、接点を調節するなどして修理することができます。
メインスイッチを分解してみると、どうやらちょっと複雑になっているスイッチです。お客さんが待っていての診断なのでこれ以上分解すると、時間的猶予がないためもう一つ確認しておきたいことを確認します。
それは、配線です。
パワーウインドウの不備がある場合、過去に板金歴がある車など配線が怪しくなります。
一番危ないのがドアの開閉部。ドアからボディへつながるハーネス部です。
開閉を繰り返すとまれに断線しているケースもあります。
配線に問題なかったので、メインスイッチだと断定して部品を注文しました。
本来なら最後にスイッチの単体点検をするべきです。
修理書などがあれば、コネクタ部の導通点検をすることでスイッチが壊れているかどうかの診断が可能です。
今回はお客さんの時間の都合上、そこまで診断ができなかった。
パワーウインドウメインスイッチを注文しておいて、新品に交換すると治りました。
出来ればスイッチの単体点検は行ったほうが無難です。スイッチがシロかクロかでは修理代金に大きな違いが出てきてしまいます。
タントのパワーウインドウ修理でした。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。