2023年1月より車検ステッカーの貼り付け位置変更か?車検切れ防止の狙い

国土交通省は2023年1月より、車検ステッカーの貼り付け位置を変更しようと目論んでいます。

狙いは、車検切れ車両を減らすためということです。車検ステッカーには、車検期日が印字されているので、ドライバーの目に入る位置に移動すれば、車検期日を忘れない。

つまり車検切れがなくなると。

現在の車検ステッカーはこのようになっています。

外側からは数字が2つ。小さい左下の数字は年。真ん中の大きな数字は月。

この場合令和6年7月まで車検がありますよという事になります。

ステッカーの裏はこうなっています。

こちらには細かく令和6年7月10日とかいてあります。

つまり、6年7月10日までは運行ができるけど、それ以降は車検を継続しないといけないということです。

車検切れが結構多い理由とは?

ひとえに車検切れと言っても2パターンあります。

・知らなかった為、車検切れを起こしてしまった

・知っていたが、わざと車検を取らなかった

後者の場合は明らかに悪質です。ただし、車検を本当に忘れてしまっている人も多いんです。一般の人がほぼこちらですね。

では、どうして車検切れが発生するのか?整備工場で働いていると、ほぼ同じパターンで車検切れに遭遇します。

車検切れが発生するプロセスとは?

車検切れが発生するプロセスは非常に単純です。

最大の要因と言えるのは、使用者が自分自身で車検期日を把握していなくて、業者に丸投げしている場合。

車検をしている整備工場は、車検期日の数か月前にDMを対象車の使用者へ発送します。DMが届いたころに、電話コールをして車検を勧誘するわけです。

いろいろな整備工場で車検を受けている人は、DMが各社から届くと思います。いつもお願いしている整備工場は1つしかなければ、そこからしかDMは来ないです。

車検証データを登録されていなければDMは発送できませんから。

問題はDMが間違いなくお客さんの家に届いているかというところが1点。何かの拍子に捨ててしまったり、紛失してしまう事もなきにしもあらずです。

そして、電話もつながらない環境にあれば、自分の車が車検が近いという認識がないまま過ぎて行って、そのまま切れてしまう。

大体がこんなパターンで車検切れが発覚します。

うちのお客さんでも何件かあるんです。この前もあったんですが、データに電話番号の記載がない人。DMは間違いなく発送されているけれど、電話コールができない。

その場合はうちの会社だと何度か訪問するようにしていますが、行き会えなければまたDMをポストインして車検ですよと伝えるしかないです。

この前見つけた車検切れは、ワイパーゴムが切れたから交換してくれと偶然来店したおじいちゃん。ふとフロントガラスのステッカーを見ると切れてるわけですよ。

もしやと思って車検証を見せてもらったら、やっぱり切れているので、その場で代車を出して預かって車検をしました。

工場に任せているから、車検が切れているなんてしらなかった。こういう人が車検切れを起こしやすいです。

車検切れ車両を運転したら免停

ちなみにですが、車検切れ車両を運転して見つかれば免停になります。違反点数6点。

もし、事故でも起こしてしまえば最悪。任意保険が自動継続されてれば、なんとかですけど。自賠責保険はほぼ車検期日とリンクしているので、自賠責保険は切れてる可能性が高い。

そうすると人身事故を起こした時に、賠償する手立ての1つが消えている為、大ピンチに陥ります。

信じられないかもしれませんけど、車検切れ車両、実は結構多く走っています。僕は何度も遭遇しています。年に何件か見ていますから。

車検ステッカーを運転席上部へ変更を

長い前置きになりましたが、国交省は2023年1月から、車検ステッカーの貼り付け位置を変更しようとしているわけです。

従来はフロントガラス中央の上部。

それがこの辺、運転席側の上部へ変更。すると車検期日が目に入りやすくなり、車検切れを防げるんじゃないかと検討中です。

多分遠くない将来、すべての車両がコネクテッドカーになります。そして車検証がICカード化されるようになれば、車検切れになった瞬間、エンジンがかからなくなるといった、安全装置を組み込むことも技術的には可能だと考えます。

飲酒運転もそうですが、そういった措置を車両側で行ってあげないと、この手のヒューマンエラーはなかなかなくならないのかなと。

車に関するリテラシーの低い人が陥りやすいパターンですが、車検切れは許されるものではありません。

単独事故ならまだしも、誰かを巻き込んだら目を当てられないわけです。

車検切れは使用者責任になります。ご自身でも車検期日の確認を必ずするようにしてください。

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