車検の時に、いわゆるブレーキテスターによる制動力判定という項目があります。それは、軸重に対して何パーセントの制動力がでていればいいというものである。制動力は左右にばらつきがあってもいけない。
この間エルフの完成検査を受けたときに、なんと制動力判定で落ちてしまった。ブレーキテスターを見ると、やっぱり右側に比べて左側の制動力がまったく上がってこない。
とくにホイールシリンダーがもれているわけでもない。一体何故?まず第一段階はこの状態でブレーキを焼いてみる。車検時に左右の制動バランスを取るためにブレーキシューの表面を削るんですが、削りすぎると当たりがでなくて、制動力がでないことがある。
このブレーキを焼いてあげても駄目ならいよいよブレーキ内部が原因になって来ると思います。
エルフの場合は分解した状態でブレーキを踏んでみたら、片側2つついているホイールシリンダーの1つがまったく動いていなかった。もれてはいないけれど固着をしているということでした。
大体この手の故障は距離を乗らない車に多いです。普段走行されていないから同じ場所でホイールシリンダーが動かずに固まってしまう。
このホイールシリンダーの固着について、修理方法は2つ。最善を期すのであればホイールシリンダーをASSYで交換してしまうことだ。しかし予算がきつくなる。そうなると、カップキットを交換してホイールシリンダーを磨いてやる作業になります。
ただこのカップキットとOHの作業を考えると多少安いくらいなので、できればホイールシリンダーはASSYで交換したほうがいい。
制動力がでないというトラブルは、ブレーキが機能していないことが多いです。漏れではなくて固着になると、大型クラスになると判別しにくくて困りますね
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。