ATFやCVTFって、社外品を使うとよくない!純正品を使う事!と、よく言われるのをご存知でしょうか?
この意見の結論としては、社外品を使えなくはないが、保証はできないよ!というものになります。もちろん、その社外品が使おうとしている車のフルードに適合していることは大前提ですけど。
そして買ってみました。
社外のATFです。
このATFを今度自分の車に入れてみようと思い、買ってみました。
選んだ理由は単純にスペックが高そうで安かったから。3000円弱で、一応全合成油。自分が乗ってる車のATFの性能をカバーしていると書いてありました。
目次
ATFやCVTFが純正一択の理由は?
まず、何故ATFは純正じゃないと駄目なのか?いい例が新型のVOXYです。
このVOXY、絶対に純正のフルードを使わないと駄目です。現段階で100%駄目だと言い切れます。
理由は何故か?
今回の新型ノア・ヴォクシーを開発するにあたって、トヨタは新型のオイルを内製しています。
新開発されたオイルはe-トランスアクスルフルードTEです。これはE-Fourのリヤアクスルにも同じフルードが使われています。
このe-トランスアクスルフルードTEは新設計されたオイルで、他の銘柄のオイルを入れることは厳禁です。
従来型のハイブリッドトランスアクスルにはATFを使っていました。これを新設計のオイルに変えています。
わざわざトヨタが内製したフルードなんです。一般的にミッションって内製していなくて、アイシンとかジャトコなどのメーカーに作ってもらって、それを積んでることがあります。
ミッションのメーカーがミッションを作ってくるので、カーメーカー純正ATFとパッケージングされていても、ミッションのメーカーが作ってるフルード、つまりOEMである可能性もあるわけです。
しかし、今回のVOXYのように完全にフルード内製であって、出たばかりの車の場合代替品がない。
これは純正一択という選択肢になります。
ようするに、新しい車の場合は新開発されたミッションが搭載されることがあります。フルードメーカーとしては、そこから開発を進めて代替品を作ります。
ある程度年数が経ってくると、そのATFにも対応しうるフルードが出来上がって、社外品でも使えるよという順番になる。
こういう流れですね。
性能担保は純正は100%であって、社外品は80%である
社外品のATFなどを使う時に、気を付けたいのは考え方です。
純正なら100%の性能を担保するのに対して、社外品は80%くらいだと思っておく事。
何故かというと、純正っていうのはそのミッションを作る時からテストされているベースになっているオイルです。
これに対して社外品っていうのは、いわゆる汎用品。幅広いミッションにも使えるというもの。性能曲線でいうと、純正が100に対して社外品は80位。
しかし、トヨタ純正が日産の純正として使えるかというとそれは違う話で、社外品は使用可能ATFであればトヨタにつかっても80%、日産や三菱につかっても80%でいける。
つまりストライクゾーンが広いオイルになります。
社外ATFを使ってもいい?
では最後に、社外ATFを使ってもいいかという点について。
これは自己責任でお願いします。と、なります。
理由は3つあって
・保証期間内に社外フルードを使って、不具合が起きた場合、新車保証は受けられなくなる
・性能が100%引き出せないものがある
・不具合が出る可能性が0ではない
これらのリスクをよしとしないと、使っては駄目です。もし、社外品を使いたい場合、安心なのはミッションメーカーから出ているフルード。
純正品よりも高価で高性能なフルード。
この2択ですね。純正より安いフルードをお安く交換したいという目的は、辞めたほうがいいです。ミッションを壊してしまったほうがよほど高くつきます。
僕が進んで社外品を使うのは、実験やテストを兼ねているからであって、大事にしている新車とかなら絶対に純正一択です。
どちらもミッション載せ替えになった異音です。短い動画ですが、どんな異音が出てきたらアウトなのか確認してみてください。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。