今盛んにおこなわれているスズキのサービスキャンペーンに、オートステアリングロックユニット不良があります。この件は最悪の場合エンジンが始動できなくなります。
自分の車にリコールがでていても、なかなか時間が取れずにディーラーや整備工場に持ち込めない人もいると思います。
そこで、取り付けられている部品の良否判定をする方法を記しておきますので、ご参考にしてください。もし、良品がついていれば部品を交換しなくてもいいので、ディーラーなどに持ち込まなくても大丈夫です。
サービスキャンペーンはオートステアリングロックユニットの良否を判定して、不良部品がとりついている車両は部品を交換するという内容です。
そもそもどんなトラブルになるのか?何をしている部品なのかをざっと説明すると、プッシュスタートのスズキ車でハンドルロックを電動で行ってる部品です。
普通ハンドルロックって、キーを抜いた後にハンドルを左右に少し動かしたらガチャっとなります。
オートステアリングロックは、プッシュスタートをオフにしたら自動でガチャっとロックするわけです。
この部品がどのように壊れるのかというと、写真真ん中の黄色いグリスが付いている突起部が出たり入ったりしてロックさせる仕組みですが、この突起がうまく動かない時がある。
突起がハーフになってしまっていたりすると、ハンドルロックが解除しているのかロックされているのかの判断がつかなくなり、エンジンがかからなくなってしまうわけです。
実際の症状に遭遇しましたが、本当にエンジンがかからなくて焦りました。ハンドルを小刻みに動かしたり振動を与えて何とかスタートできましたが、かからない時は本当にかかりません。
それでは、どのようにオートステアリングロックユニットの良否判定を行うのか?
工具すらいらないですぐ点検ができます。
ハンドル下のコラムカバーを見ると四角いカバーがついています。これを外します。
カバーを外して、オートステアリングロックユニットを真下から見ます。この時、オレンジ色の識別マークがついてない部品は不良品。
交換対象になります。
写真の部品はオレンジ色の識別マークがついてないので交換対象です。
良品はこのようにマークがついています。
オレンジ色の識別マークがついているのがわかります。
これはトラブルを起こさない部品になるので、交換は不要です。この場合点検をしましたという記録のみをメーカーに送って終了。
整備工場はディーラーに行かないと、リコール点検をしたという記録をメーカーに遅れないので、良品が付いているとわかっていてもサービスキャンペーンの通知は再度届くと思います。
とりあえずトラブルを起こす部品じゃないので、車検の時にでもリコール点検の申請をしてもらえば大丈夫です。
問題なのは、エンジンがかからなくなる部品がついているかどうかの判別です。
オレンジ色の識別マークがついてない車両は、トラブルが出る前に早めにリコール・サービスキャンペーンを受けたほうがいいです。
確認用の四角いカバーを外すのに工具はいらないです。手で引っ張れば外れるので、自分の車がサービスキャンペーン対象の場合、とりあえず良品か不良品、どちらの部品がついているか確認してみてください。
良品がついてれば心配はありません。
こちらはリコール・サービスキャンペーン用にメーカーから支給されている対策済み部品です。同じようにオレンジの識別マークがついています。
オートステアリングユニットの良否判定についてでした。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。