整備の現場で働く人は、知ってると思いますけどここ数年スズキ車のオイルフィルターが小型化されています。
これはスペーシアのエンジンです。
エンジン下部に付けられているオイルフィルターをみてみると、
小さいですね。
従来のタイプと比較すると、短くなっているのがわかります。
どうしてこんな小さいフィルターを搭載してくるようになったのか?
スズキ車がここのところ採用している小型のオイルフィルター。
これ、見渡すかぎり自動車に採用されている中では最小だと思います。
例外があるとして、その昔三菱も軽自動車用のフィルターにほぼ同じサイズの純正付ルターを使っていた時期がありました。
しかし、三菱は途中でそのフィルターをやめて従来サイズに戻しています。
純正品番も変わっていたので、何か考えがあってやめたんだと思います。話を戻してスズキ。スペーシアに搭載されているエンジンはR06A。
他にも前からR06Aを搭載してきていましたが、最近の新車はこの小型フィルターを採用しています。
オイルフィルターが小型化されるメリットってなにかあるのか?一つ目は価格です。昔の純正フィルターよりも50円ほど安くなっています。
作業性などは、従来型とほぼ同じです。そもそも脱着しやすい箇所にありますから。単純にコストダウンだけで採用してきているわけではないと思いますが。
ちなみにスペーシアの整備書をみてみると、このようになっています。
NAで使えるオイルが
0W-16、0W-20、5W-30
この3つの粘度です。
ターボは5W-30のみ。
オイル量は、オイルのみ交換で2.4Lフィルター同時交換で2.6L。
オイルフィルターを小型化すると、オイルの量が若干減りますよね。狙いのその2としては、オイル量を3L以下におさめたかったということもあるかもしれません。
オイルって、1L、3L、4Lの缶で販売されているものが多いので、3L缶ならフィルター同時交換でカバーできます。
たまに3.2L使う軽自動車のエンジンもありますが、4Lだと結構あまったりしますから。
それでは、この小さいオイルフィルターですが、従来の大きなものがついていたR06Aに使えるかという点について。
確証はないけれど、できればやめておいたほうがいいのかなと思います。
小さいフィルターを大きなフィルターがついていたエンジンに装着すると、その容量不足が懸念されます。
まあ多分それほど問題はないかもしれないけれど、やめたほうが無難ですよね。
ただ、同じネジ穴、ピッチの場合はどちらでも装着は可能ですけど。
昔自分の車にオイルクーラーをつけたことがあります。オイルクーラーをつけると、オイルフィルター装着部からブロックをかましてホースを繋いでラジエター前後へ装着させます。
この際、オイルフィルターのサイズを大きいものに容量アップさせるのがセオリーでした。
オイル量が多いということはフィルターも大きくしないと、濾過が追いつかなくなるということですよね。
小型化されるオイルフィルターであれこれ想像を膨らませてしまいますね。
こちらは通常サイズです。
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ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。