スズキ車に採用されているミッションでオートギヤシフトというものがあります。AGSと略されて表記されることもあります。
このオートギヤシフトが不具合を起こすことが度々あったので、対処法などを紹介します。
そもそもオートギヤシフトとはどんなミッションなのか?
シフトレバーはこのようになっています。ペダルは2ペダルです。
ミッションのベースはマニュアルです。ATとの違いは、ミッションはマニュアルベースであるということ。クラッチ操作やシフト操作を電動油圧式アクチュエーターが行ってくれます。
ATはバルブボディやプラネタリギヤなどから構成されるミッションですが、オートギヤシフトはそもそもがマニュアルです。
乗ってみるとわかりますが、マニュアル車のようにギヤが1速、2速とかみ合っていく感覚がよくわかります。
このオートギヤシフトがどのような不具合を起こすのか?
オートギヤシフトのスズキ車はメーター上に現在のシフトが表示されます。
不具合はエンジンをかけて、Dレンジにして走り出そうとシフトをDレンジへ移動させたとします。しかし、メーターの表記はNレンジになっているなど。
自分がシフトしているポジションにうまく入らない。実際にレバーはDレンジでも走り出すことができずにNレンジなどに入ってる。こういうトラブルがよくあります。
不具合が出ている時に、機械音がガシャンガシャンとしているのも特徴です。
この手のトラブルが出た場合どうするのがいいか?その場でできる対処法は、シフトをPレンジに戻してもう一度Dレンジへ入れる。何度かこの操作をすることでなんとか狙ったギヤへ入れることができることがあります。
それでも駄目な場合、エンジンを切ってしばらくたってから試したりすると、治ることもあります。
根本的な原因は何か?
保証期間もまだあった車なのですが、ディーラーに問い合わせてみると、AGSの学習値を一括設定することで対処ができるということです。
とりあえず当社の診断機でAGSの学習ができるか調べてみたら、できたので様子を見ました。
すると、問題なくシフトが入るようになりました。
ディーラーによると学習値を一括設定した後に、同様なトラブルが再発したことは今のところないそうなので、AGSでシフト操作がうまくいかない時は、診断機を持ってる工場か、ディーラーでAGSの学習をしてもらってください。
なんかこんなミッションだったら普通のATのほうがよっぽどいいような気がするな。と、ふと思ってしまいました。AGSに乗ってみるとわかりますが、加速などでスムーズにシフトがつながらないので、イラっとします。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。