最近の車はバッテリーを交換するにも、その後いろいろな再設定を行わないといけません。
昔ならパワーウインドウのオートだったり、オーディオや時計。バックカメラが付いている車ならバックカメラの設定など。
エンジンスターターを後付けしてればこちらも再設定が必要ですね。基本いろいろなものが初期化されてしまうので、今の車はバッテリー交換時のバックアップは必須です。
では最新の車はどうなのか?これらに加えて、ステアリング舵角中点の学習なるものも追加されています。
今回、ホンダとトヨタでその学習方法を調べてきました。
そもそもステアリング舵角中点とは何か?
なんとなく文字から読み取れると思いますが、ハンドルのセンターのことです。
最新の車って、ADASでステアリング操作もアシストしてくれます。例えばレーンキープだったり、追従型クルーズコントロールなど。
白線をはみ出しそうになったら、車がハンドルを戻してくれたりするアシストです。これって、車のコンピューターが制御しているわけですが、そのためには正確にハンドルセンターの位置を把握しておかないとダメです。
このため、ステアリングセンサというものがついているんです。
車のバッテリーを交換するときに、バックアップを取らないでいると、このステアリングセンサの位置がわからなくなってしまう。
バッテリーを交換したら、学習させないとダメなんです。
画像はフィットですが、ヴェゼルでの方法を調べてみました。
多分ヴェゼル以降の車は同じ方法ではないかなと思います。
補機バッテリーを交換すると、ステアリング舵角中点値の学習をしないと、警告灯が点灯したままになります。
バッテリーが規定値以下まで下がっても、ダイアグノーシスの故障コードが入力されます。
U3003-16: バッテリ電圧低下異常というコードがはいります。
とりあえず、弱っているのならバッテリーを交換すること。
その後の再学習は診断機を使って行うこともできますし、手動で再学習することもできます。やり方は簡単です。
車速15km/h以上で直進走行をします。安定した直進状態で10秒以上走行すると学習が完了します。
バッテリーを変えたら警告灯がついた!消せない?とびっくりしますが、走ってあげればいいということですね。
あとホンダの場合は12Vバッテリ内部抵抗値のリセットも必要になります。
やり方は全ての電気負荷をOFFにします。ライトやエアコン、ブロアなど。全部OFFにしておく。
1、IG OFFにする
2、IG ACCにする
3、IG ONにする
4、エンジンを始動、そのまま電気負荷OFFの状態でアイドリング運転を1分保持
5、IG OFFにする
6、2〜5を4回以上繰り返す
7、エンジンのアイドリングストップシステムの作動を確認します。自動的に停止して再始動すれば内部抵抗値のリセットは完了
なかなかやることが多いですね。以上がホンダでの学習方法です。
続いてはトヨタのステアリングセンサ学習方法です。
こちらも補機バッテリーを交換したら作業しないといけない内容です。
方法は簡単です。
平坦路で左右両側にハンドルをいっぱいにきると舵角中立点が記憶されます。これだけです。
昔にはなかった学習方法が増えてきているので、もしバッテリーを交換するときに電源を落としてしまったら注意してください。
基本バックアップをしながら作業をしてください。
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ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。