昨日山岳地方のお客さんのセレナが車検だというので後輩と一緒に引き取りに行って来た。そのお客さんは車が好きな方で、マフラーなども社外品の車検適合品に交換がされていた。
オーナーは居なくて、おばあちゃんに鍵をもらっていざ会社まで出発進行!と僕がセレナのハンドルを握ったのだが、走り出してすぐに異変に気がついたのである。
路面からの突き上げが半端ない!めちゃくちゃダイレクトに路面のゴツゴツを車体に伝えてくるのだ。
コレは一体どうしたことか!?ボクは会社まで下山できるのか!?と一抹の不安を抱えて、路肩に車を止めて点検してみた。
ニュアンス的に伝えると、タイヤがパンクしているのにそのまま走ってるんじゃないか!?というようなそんな錯覚にすら陥ってしまう。しかし、タイヤは4輪とも空気は入っている。車高がそれぞれ落ちているのでサスペンションのバランスが狂っているのか!?いやいやそれにしては・・・。
と、いろいろな疑問をかかえながらゆっくりと会社に向かっていった。
相変わらず路面のギャップをダイレクトに車体に伝える。きっとサスペンションがない車ってこんな感じだったんだろうなと思っちゃうほどだ。運転していて体が痛い(汗)
なんとか無事に会社にたどり着いて、車検の受け入れ態勢に入った。整備担当は恐らく僕になるので、同僚に受け入れをお願いしたら
「これすげーよ。スプリング折れてるぞ!」
と。これで全ての疑問が解けた。やはりフロントの右側のサスは全く機能していなかったということだろう。
まさかコイルスプリングが折れちゃっているなんて。整備士をしていてこれで2回目の遭遇だ。
しかもコイルスプリングが折れた状態の乗り味というのを体感できたのは、いい経験にもなった。
スプリングがないから、ただの棒で突っぱねているだけの状態になっていたわけだ。おそらくショックアブソーバーも無事では済んでいないだろう。フロントの右だけ車高がさらにさがっていた理由も分った。
タイヤも片べりしてかなり悲惨な状態だ。
もし車検を通すなら、他のタイヤを持参してもらってサスペンションは一式中古のものを使って通すか?
ということになりました。ただいまオーナーには代替を検討してもらっています。12万キロくらい走っています。
サスペンションの機能していない車の乗り味についてでした。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。