日本には、海外のスーパースポーツと真っ向勝負できる車が何台も存在します。それらの車は、走行性能に非常にたけていて高性能のエンジンを積んでいます。
普段街乗りで使っている乗用車などとは、まったくポジションが違う車ですが、パワーユニットのエンジンを潤滑しているオイルはどのようなものが使われているのかご存知でしょうか?
非現実的な高性能車に使われているオイルはどんなものなのかを紹介します。
まずは日産のGT-Rです。デビューからかなりの年数を経過していますが、毎年改良を加えて熟成させています。
デビュー当時は777万円からという、かなりのバーゲンプライスで販売されたGT-Rですが、今では1000万円を超えます。
使われているパワーユニットはV6のVR38DETTです。
日産内製のエンジンオイルが使われているかと思いきや、使われているエンジンオイルはMobile1です。
これはGT-Rがグローバルな展開をするという前提で作られたからでもあります。
日産内製のオイルだと他国ユーザーがなかなか手に入らない。そうなると困るということで、どこでも容易に手に入るMobile1を指定オイルとしています。
このMobile1ですが、ポルシェなどにも採用されているオイルです。
続いてはレクサスが誇るフラグシップスポーツのLFA。
エンジンは1LR-GUEのなんとV10エンジンです。
これはさぞかしスーパーなオイルが入っていると思いきや、GT-R同じブランドであるMobile1が新車充填されています。
粘度こそ5W-50ですが、Mobile1です。
トヨタでもガズーがオイルを作っていますが、その当時はガズーレーシングはオイルを表立って作ってなかったですしね。
内製オイルではなく、こちらもMobile1を採用しています。
続いてホンダのNSXです。
こちらはハイブリッドなスーパースポーツカーです。
エンジンはJNCという型式でV6になっています。3.5リットルです。
スーパーハイブリッドスポーツのNSXが使っているエンジンオイルは何かというと、まさかの
Mobile1です。
まさかのMobile1でした。
日産、レクサス(トヨタ)、ホンダ。それぞれのフラグシップスポーツカーがこぞってMobile1を採用する背景は何なのか?
おそらくエンジンオイルだけで考えると、Mobile1と同等かそれ以上のものも市販されていると思います。それでもポルシェを始めとするスポーツカーメーカーがMobile1というエンジンオイルを採用するのは何故か?
これはGT-Rの項でも書きましたが、どこでも容易に手に入るというところが大きいと思います。スーパースポーツカーって、原産国だけでなくグローバルに販売される車です。
例えば、僕が町工場でベンツ純正のエンジンオイルやフィルターを部品屋さんから手配しようとすると、中1日かかることがあるんです。
もちろんディーラーなら在庫していると思いますが、簡単に入手ができない。もちろんその指定オイルを使わないと性能が担保されないとなると、純正オイルを使わざるを得ません。
もしこれらスーパースポーツカーが世界各国で販売されていたらどうか?基本メンテナンスであるエンジンオイル交換をとってみても、すぐに部品が手に入らないというジレンマに陥ってしまいます。
その点世界にガソリンスタンドがあるMobileなら、Mobile1が容易に手に入ります。これがグローバル展開をしているスポーツカーにとって重要になってきます。
もちろん性能も高性能で折り紙付きです。
日本の3台スーパースポーツカーのエンジンオイルを調べてみたら、まさかのMobile1でした。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。