エンジンをかけるといつもと違う音がする。エンジンから異音が出てくるといろいろ心配になるものです。
異音といっても、種類がたくさんありますが、どうやって判断をするべきか?
エンジンの異音は内部的な異音なのか、それとも外から聞こえてくるのかで話が変わってきます。
エンジン内部の異音というと、カムシャフトやロッカーアーム、さらにはクランクシャフトやコンロッドなど機械的な部分で異音が出ているかどうか。
この場合修理金額が相当かかることを覚悟しないといけません。
エンジン内部から音が出てきていると、該当の部品を交換するだけでも手間が相当かかります。
目次
補機類から異音が出ているケース
エンジンから変な音がする。ということで多いのが補機類から異音がでている場合です。補機類というと、オルタネーター、エアコンコンプレッサ、油圧パワステポンプ、ウォーターポンプなどが挙げられます。
これらはクランクシャフトからファンベルトを介して駆動されています。異音を見極める確実な方法は、ベルトを1つ1つ外していくこと。
ファンベルトを1つずつ外していって、音が消えた時。外したベルトが回していた補機類が異音を発生していたということになります。
ちなみにベルトの異音というのは、ベルト鳴きの他にもアイドラベアリングやテンショナベアリングから異音が出ている可能性もあります。
補機ベルトのテンショナベアリングから異音が出ていたエブリィ
こちらのエブリィですが、エンジンから異音がするということで入庫してきました。
診断してみたら、オルタネーターベルトを張っているテンショナベアリングから異音がでていました。
話を聞くと、この車台風の時若干水没気味になったということです。いわれてみればアンダーカバーやテンショナがかなり泥まみれです。
ファンベルトテンショナーのベアリング異音 pic.twitter.com/4yFkONskcu
— チームMHO (@teammho) January 28, 2020
参考までに、ベアリングの異音をツィッターにあげたので聞いてみてください。
ここまで音が出ていると、手でテンショナを回転させるとゴリゴリした手ごたえが伝わってきます。正常なベアリングなら、そんな手ごたえは伝わってきません。
サウンドスコープで診断するのも簡単
エンジンのベルトを1本ずつ外していくといっても、1本のベルトで複数の補機類を駆動させている場合は判断が付きません。
そんな時はサウンドスコープを使うとわかりやすいです。
サウンドスコープってお医者さんの聴診器そのものです。先端がとんがっていて、該当の場所にあてるとダイレクトに音が聞こえてきます。
サウンドスコープで各補機類の音を聞いてみると、誤診はほとんどなくなります。僕もプライベートで持っています。
エンジン内部からの異音は、経験者じゃないと判別するのが難しいですが、補機類の異音ならサウンドスコープを使うことで正確に場所を特定することができます。お勧めです。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。