エンジン

遅効性と即効性フラッシング剤試してみて、オイルの汚れとそれぞれの特徴を検証!お勧めは?

去年中古車を購入をし、エンジン内部が汚れていたのでフラッシングを何度か行いました。

ちなみに、エンジンのヘッドカバーパッキンを交換した時に撮影しましたが、エンジン内部はこんな状態です。

多少のオイル焼けをしていますが、スラッジが堆積しているほどではありません。

このエンジンにフラッシングをしたらどの程度オイルが黒くなるのか?

最初に試したのは即効性のフラッシング剤。そしてしばらくしてから遅効性のフラッシング剤をそれぞれ試しました。

即効性フラッシングオイルはTAKUMIのS.E.C。

そして遅効性のフラッシングオイルはWAKO’Sのeクリーンプラスです。

即効性と遅効性、両方試してみて、それぞれ排出されたオイルの汚れなどをもとに詳しく検証してみます。

即効性フラッシングオイル後のオイルの汚れ

即効性フラッシング剤は、オイル交換直前にエンジンに入れて、アイドリングさせてオイルと一緒に排出させます。

粘度はかなりさらさらしています。イメージ的に灯油とか洗油みたいです。

アイドリングしたあと、ゲージを抜いた状態です。オイル自体が水っぽくなっています。

そしてこちらが排出したオイルの状態です。

オイルはシビアコンディションで交換しているので、2500kmごとに交換しています。

フラッシングする前も数回オイル交換をしてきましたが、2500km毎に交換を繰り返してきました。

つまり、ある程度取り除ける汚れは先のオイル交換で排出済みのはず。しかし、フラッシング剤を入れた後のエンジンオイルはここまで真っ黒になっています。

奇麗なエンジンって、オイルを2500kmで交換したとして、ここまで真っ黒になりませんので、効果は見た通りです。

遅効性フラッシング剤の効果は?

遅効性フラッシング剤はWAKO’Sのeクリーンプラスを使いました。

こちらはオイル交換直後から入れて、次回のオイル交換までに汚れをじわりじわりと落としてくれるものです。

即効性フラッシング剤と違って、ネバネバしています。粘度はエンジンオイル以上にネバネバです。

こちらも走行2500kmのシビアコンディションで交換しました。

排出されたオイルは2500km走行とは思えないほど真っ黒です。

ちょうど空き瓶があったので、新油と遅効性フラッシング剤を入れて2500km走行後のオイルを比較してみました。

即効性フラッシング剤を使ったときとはうって変わって、排出されたオイルにも粘度があるのがわかります。

しゃばしゃばしてなくて、しっかりと瓶にこびりつく粘度が残っています。

即効性と遅効性のフラッシング剤お勧めなのは?

では、エンジンを奇麗にしたいなぁと思ったとき、即効性と遅効性のどちらを使うべきなのか?

これは、安全面でいうと遅効性のフラッシング剤を使うほうがお勧めです。

理由は何故か?即効性フラッシング剤っていうのは、最初にお伝えした通り灯油に近いものです。エンジンの中を灯油で洗浄するというイメージです。もちろん粘度はほとんどない。

エンジンオイルの清浄性だけに特化した溶剤を入れて、短時間でかき回して排出する。これはエンジンに少なからず負担がかかるのがわかります。

排出直前のオイルを使うとはいえ、負担が大きいです。そして、相当汚れているエンジンに投入した場合、スラッジなどが急激にこそぎ落とされる為、オイルラインを詰まらせる危険があります。

具体的によくないと思うのはターボ車ですね。オイル管理が良くないターボエンジンに使うと、汚れたターボオイルラインに混入して詰まらせるかもしれない。

するとあっという間にタービンが焼き付いてしまいます。

じつはターボを交換する時って、リビルトターボのメーカーによっては即効性のフラッシング剤を同梱してくるメーカーがあります。

これは、油路が詰まってるであろうエンジンに新品のターボを付けてもまたこわれるから、ターボを交換する前に一気に汚れを落としてくださいというもの。

当然リビルトターボの中には、オイルパイプなども一緒になっているので、その辺は抜かりないんですけど。

素性のわかっていないエンジンに即効性フラッシング剤を使うのは危険だと言えます。

お勧めなのは遅効性フラッシング剤!

エンジンの内部状況が分かっていない場合、フラッシング剤を使うのであれば遅効性が安心です。

遅効性フラッシング剤のデメリットは時間がかかること位です。

入れたとしても、ちゃんとオイルの粘度は保ったままなので、日常使いに影響はありません。

どうしても短時間でエンジンを奇麗にしたいという事であれば、遅効性フラッシング剤や即効性フラッシング剤を使うより、安いオイルを1000kmくらいで繰り返し交換したほうが安心できます。

そもそもきちんとオイル交換をしているエンジンにはフラッシングなんて、一切必要はありません。

もし、中古車などを購入してエンジンを奇麗にしたいというのであれば、遅効性フラッシング剤を使うのをお勧めします。

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