オイルの量が少なく排気量の小さい車はエンジンに負担がかかる!早めの交換を!

昨日の話の続きになります。

ワゴンRスマイルの諸元を見て、ビックリしたのがエンジンオイルの搭載量です。

整備解説書を見て確認してみました。

オイル交換のみ・・・2.2L

オイルとフィルター同時交換・・・2.4L

分解、組み立て時・・・2.6L

と、このようになっています。

ワゴンRスマイルは4WDのハイブリッドだと車重が920kgあります。660ccの直噴NAエンジン。R06Dを搭載しています。

しかも充填されているオイルが0W-16というかなり低粘度タイプになります。

ちなみに対抗馬であるムーヴキャンバスを調べてみました。

ムーヴキャンバスも搭載されているエンジンはNAのKFエンジンです。4WDの車重はいくつかというと、970kgです。ワゴンRスマイルより50kg重たい。

ではエンジンオイルはどうか?

ムーヴキャンバスのオイル量

オイル交換のみ・・・2.7L

オイルとフィルター同時交換・・・2.9L

充填されているオイルはアミックスEXTRA 0W-20です。

車重はワゴンRスマイルよりも重たいながら、オイルは粘度と量ともに上回っています。

オイルの量が少ないエンジンは負担がかかりやすい

これはワゴンRスマイルのエンジンを下から撮影したものです。

確かにオイルパンが小さう見えますね。

考えてみるとわかるんですが、オイルの量って搭載される車によって同じエンジンでも違います。

例えばダイハツのKFエンジン。ムーヴキャンバスはオイル交換のみで2.7Lです。しかしこれがハイゼットになると3.2Lになります。

なんでかというと、ハイゼットはエンジンを傾けて運転席と助手席の下へ搭載しています。オイルパンの形状も違うからです。

そして貨物車なので、荷物を積むと最大積載量としてはムーヴキャンバスをはるかに上回る重さになります。多分満載にすると1400kgオーバーですね。

これを3.2L、フィルター同時交換で3.4Lのオイルで循環しながら潤滑させます。

オイルの量が少ないという事は、余裕が少ないという事にもつながるんです。どういうことかというと、例えばエンジンがかかっている時、各部へオイルが潤滑します。

オイルが全体に潤滑している間、オイルパンへ残っている量って減りますよね?

ヘッドやらピストンやらシリンダーやらをオイルが駆け巡っているからです。

オイルの量が少ないと、劣化が早いということになります。

例えば同じ型式のエンジンで、オイルが3L入ってる車。極端な話オイルパンを大容量に換えて6L入るようにした車があればどうでしょう?

3Lのオイルでエンジンの潤滑を担う車と6Lでまかなっている車。

明らかに余裕が違いますよね。極端な話2倍の量ですから。

自動車メーカーがオイルの量を増やさないのは、環境問題もありますし、オイル交換までの負荷を考えた末の結果です。

エンジンを作る時って、メインに考える車種があるでしょう。ですが、そこから派生車が生まれると同じエンジンを違うマウントで搭載していく。オイルパンの形状はやはり変わっていきます。

そういう理由で、下限値を定めておいて、どんどん違う車にも積んでいく。

スズキのR06Dというエンジンはそれを考えると凄いですよね。

0W-16という低粘度オイルで2.2L。それで920kgの車の動力源としています。おそらくエンジンオイルの交換をすれば、2.1Lとか2Lくらいまでしか入れ替えられないと思うんですよね。

でもオイルの性能も上がってるしエンジンの性能も上がっているからそれが可能になる。

ただやはり通常使用で6ヶ月または1万キロ、シビアコンディションで3ヶ月または5000kmになっていますが、もっと早めに交換したほうがいいと思います。

レクサスは9.3Lもオイルが入ってる

余談ですけど、国産の乗用車でオイル量が多いのはレクサスですね。

IS Fは5000ccも排気量があり、オイルとフィルターを同時に交換すると9.3Lです。単純にエンジンがでかいので、各部を潤滑させるには量が必要というのもわかりますが、多いです。

トラックも10Lなんか平気で入ります。ただしトラックの場合、オイル交換のスパンもかなり長く2万キロ使える車もあるんです。

量が多いので、劣化が全体的に遅いという点と、トラックは一度エンジンをかけると長距離を飛ぶため、5000km毎にオイル交換をしていたらオイル代が相当かかってしまいますから。

オイルの量が少なくて、排気量が少ない車はオイル交換を早めにしてください。

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