電装系

キーレス電池、3Vないので交換ですね!そもそもその計測方法大丈夫?

お客さんからスマートキーの電池を相談されることが多いです。

体感的にはホンダの軽自動車のものは減りが早い。今の新しいモデルって、メーターに電池残量を表示してくれるものが増えてきているので目安になります。

では、それ以外の車の場合何を持って電池が減ってると裏付けるのか?

参考までに、僕は毎年年末に家のスマートキーの電池は全部交換します。

スペアも含めて全部です。1つ300円前後で売っているので、交換を忘れてトラブルになるよりは毎年交換することで、それを防ぎます。

そこまでしなくても・・という人は、電池が減ってきたら交換しよう!と思いますよね?

スマートキーに入ってる電池はボタン電池で、3Vの電池になります。

では、この電圧が減ってきたら交換すればいいんじゃないのって話になりますよね?

ボタン電池をサーキットテスターなどで計測するとこうなります。

3Vあるから減ってないね!って。

多分大半の整備士は面倒くさがりながらも、こうやって電池の電圧を測って、

「3V切ってるから交換です!」

と、伝えてきていると思います。

が、しかしこの測定方法は間違ってるんです。僕もスマートキーが出始めた頃は、こんな測定でお客さんに間違った情報を提供してしまっていました。

これ、ダメです。

どうしてかというと、電池が減ってくると、電池の内部抵抗が増大してくるんです。するとどうなるかというと、測定に使う電圧計(テスター)によっては表示される電圧が変動して、正確な値が読めないんです。

じゃあどうやって計測すればいいのか?というと、キーの使用時相当の抵抗をいれた回路を作って、その回路で電池の電圧を計測しないとダメだということ。

昔のダイハツのサービスニュースにわかりやすい図が記載されているので、引用させてもらいました。

出典・ダイハツサービスニュースより

ただこの測定で今のスマートキー全部に当てはめることができるか?というとそれも話が違ってきます。

これは初期のダイハツスマートキーの内部抵抗を参考にしているので、この限りではないんです。

使用しているスマートキーの内部抵抗と並列にした回路でボタン電池の電圧を計測しないと、電池残量は正確に読み取れない。

ということなんです。

お客さんには根拠を示さないといけない。どうしてもという人にはこの回路を参考にして計測をしてあげてください。