新車っていうと、全部が新品で完璧であると思いますよね?
今回はそんな完璧じゃなかった新車の話です。
具体的な車種などは伏せておきますが、新車で買った人が新車点検に入庫した時です。
ご用命で何かあるかなと聞いてみたら、初めて高速道路に乗ったけどハンドルがぶれて仕方がなかったといいます。
新車で高速走行をしたらハンドルがブレた?
新車なのに・・・と嘆いていらっしゃいました。
原因を追求すべく、足廻りなどを点検していきましたが特に問題もありません。
となるとやはりここかなって。
その車は純正のアルミホイール装着車で、よくみてみるとバランスウエイトがものすごい数貼り付けられていたんです。
おもむろにタイヤを外してホイールバランサーにつけて計測してみると、ずれていたんですよね。ホイールバランスが。
しかも結構な数値。
アルミホイールのホイールバランスって、大体が貼り付けのウエイトを使用します。
ホイールバランスはスタティックバランスとダイナミックバランスがあるんですが、一般的にバランサーで計測するのはダイナミックバランスです。
アルミホイールもタイヤもそうですけど、若干の重さにズレがあります。
それをタイヤに組み込んだ後にホイールバランスをとってあげることで、振動を打ち消すように調整します。
その車のアルミホイールを見てみると、小さい軽自動車用のアルミなのに70gくらいのウエイトが貼り付けてあったんです。
そして、計測してみたらインナー・アウターともに25g以上のズレが出ていました。
ウエイトを一旦取り除いて、バランサーにかけるとなるほど相当ずれているのがわかります。
タイヤをホイールから外して、ホイールとの位置をずらして組み込みました。再度ホイールバランスを計測するとズレが減っていたので、ウエイトを貼り直してインナー・アウターともに0にして終了。
新車であっても完璧ではないということ
新車だからと完璧を求めすぎてもいけないということですね。
ある程度の部品はオートメーションで組み上げていくけれど、人間の手によって組み付けられている部分もたくさんあります。
新車であってもオイルが漏れている車だってあるし、今回のようにホイールバランスがずれている車もあります。
もちろん保証がついていますので、一般保証3年、特別保証5年の間には無償修理を受けることもできますので。
特に新型モデルとして出始めた車種には、いろいろなトラブルが多いですね。熟成されていくとそう言ったトラブルも改善されていくので。
モデル末期の車の方が、安定しているのどこのメーカーも共通していると思います。
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ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。