ブレーキ

ブレーキシューは全数交換の理由!減っている片側だけの交換がNGなのは?

まずはこちらをご覧ください。

ドラムブレーキのブレーキシュー。注目はその残量です。

それぞれの写真、どちらも片側のシューが減っているのが分かります。

ブレーキシューって、ブレーキパッドと違って元々の厚みが4mmあるかないかくらいです。

どの位まで減ってくれば交換したほうがいいのかなって、目安が難しいんです。

よく先輩に教わったのは側面に書いてある英語が読めなくなってきたら交換してもいいなって。

大体2mm前後位まで減ってきたらですね。

ブレーキシューは基本4枚セットで交換するのがセオリーです。

ブレーキシューはリーディング側の方が減りやすい

ブレーキシューって、リーディング側とトレーディング側に名前が分かれています。

リーディング側というのが、車の前方にあるシューのことを指し、トレーディング側は車の後方側のシューです。

リーディングとトレーディングという名前の通り、リーディング側のシューから先に動き出して、それをトレースするようにトレーディングが動きます。

車のブレーキングは前荷重になるため、リーディング側のシューの方が減りやすい特性があります。

ここで素朴な疑問なのが、減っているリーディング側だけ交換すればいいんじゃないのかという点です。

このシューは明らかに右側(車両前方側)のリーディング側の方が減っています。

トレーディング側のシューはまだ英語の文字がバッチリと読み取れます。

この場合リーディング側だけ交換すれば部品代は半額になるよねと。

しかし、それは止めたほうがいいんです。

理由はいくつかあります。

まず、リーディングとトレーディングのシュー、メーカーが違っていたりすると制動のバランスが崩れます。

同じ純正シューだったとしたらどうか?この写真のものは15万キロ走って一度も交換していないシューです。

同じ環境で熱を受け続けています。ブレーキシューって、ライニングと呼ばれている摩材が張り付いています。

交換の目途はこのライニングの摩耗具合です。

ブレーキシューって、古くなってくるとシューからライニングが剥がれることがあるんです。接着剤のようなもので張り付いています。

熱を加えられているライニングは、そういった耐久性の面からも交換をしたほうがいい。

仮に15万キロ走っている車で、トレーディング側がこれだけしか減ってなければ、極端な話もう15万キロも持ってしまいそうですよね。

さすがに30万キロ使い続けると、シューもどうなるかわかりません。

ただし、必ず4枚セットで交換かと言われると、そこは予算に応じて臨機応変にしている工場が多いです。

もう長く車を使う予定がないから、整備代を抑えたいとか。やっぱり予算が厳しいとか。

あとやたらとリーディングの減りが早い車なんかもありますから。RA2とかのプレオって、リーディングシューが結構な勢いで減っていきます。

そういう車の場合はやはり臨機応変ですね。

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