新車を購入したら、乗用車なら新車1ヶ月点検と新車6ヶ月点検があります。貨物車は新車1ヶ月点検のみ。
お客さん都合で新車点検を受けない人も中にはいます。そもそも新車点検の必要性って何なのか?
目次
点検料は無料で、油脂類は有料
新車点検は基本的に無料です。ただ、油脂類の交換をする場合は部品代がかかります。お店によってはオイル交換の工賃もかかるかもしれませんけど。点検自体の工賃は無料です。
点検は無料ながら、何故か新車を買った人のすべてが点検をするかというとそうでもありません。
僕も奥さんが新車でステップワゴンを買ったとき、新車1ヶ月点検は受けないで新車6ヶ月点検を受けた記憶があります。
新車で1ヶ月経過した時って、走行距離が500kmにも満たない人だっています。まだ全然乗っていないからという理由で新車1ヶ月点検をやらない人が多いわけです。
半年経過すると、走行距離もそろそろオイル交換時期に差し掛かってくる人もいるし、慣らし運転で1000km位になったため、オイルを交換したくなる人もいます。
新車6ヶ月点検は、距離と相成って点検させてくれる人が多いです。
ちなみに、新車点検をすると、販売ディーラーから1台当たり2000円の工賃を請求することができるんです。なので、工場側からすると点検にはいつでも来てほしいと思っています。
新車点検時で見るポイントは?
新車点検の内容はメンテナンスノートの点検基準に則って行います。メーカーで内容が若干異なりますが、見るところはほとんど同じです。
新車点検で一番重視しているところは、油脂などの漏れが発生していないかどうかというところです。
まさか新車なのに?と思うでしょう。漏れていることがごくまれにあるんです。
新車って保証期間があるので早期に発見することで、保証修理を受けることができます。あと昔の某メーカーはトランスファのドレンボルトが何故か締め付けが弱く、漏れてる車種がたくさんありました。
何台も同じメーカーの車を点検していると、見どころがわかります。極端な話新車を買って車検まで整備に出さない人も居るので、無料ですけど点検にだす意味はあると思います。
今と昔の新車点検の違いとは?
昔の車って、定期的に整備をしないと、エンジンがかからなくなったり、止まってしまうものがありました。
平成から電子制御になり、車のトラブルがぐっと減りました。昭和の車って、新点検の時にはポイントの調整、バルブクリアランスの調整、点火タイミング調整、各部グリスアップなどが重要でした。
ダイレクトイグニッションの現在では考えられませんが、昔の車はポイントという部品を使って点火系統を構成していました。
このポイントが使い込んでくると、隙間が変わってくる。この隙間が狭すぎても広すぎてもプラグに火花が飛ばなくなります。
つまりエンジンがかからなくなるので、点検時には調整をしてあげる必要があります。
そして足回りにはグリスアップ用のニップルがついていて、定期的にグリスアップをしないと足回りがガタガタになってしまったんです。
昔の車って、点検に出さないと止まったりガタガタしたりしていたので、整備工場への入庫が頻繁でした。今の車では考えられないくらいです。
今の車の新車であっても、新車点検をうけるのがお勧め
新車点検をしなくても、車検までノートラブルで走り切れてしまうのが今の車です。ですが、せっかく無料で受けられる点検なので、受けてみてはいかがでしょうか?
もちろんお店に出向く手間などがあるかもしれません。ですが、点検で待っている間に気になっていることを営業マンに聞いたりすることもできます。
初期トラブルが見つかった時は、当然保証修理の段取りを組むこともできます。トラブルはほとんどなくなってきましたが、完全とは言えません。
新車点検はせっかくなので受けてみてください。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。