新車に説明書がなくなってきているけど、それも正解なのかもしれない出来事

実は最近新車に取扱説明書というものがなくなりつつあります。

正確にいうとあるんですけど、車に付属して来ないんです。去年買ったシエンタくんにも説明書というものが入っていませんでした。

どういうことなのかと調べてみたら、ペーパーレスで環境を考えている。ディスプレイオーディオで必要な情報は検索できる。ということです。

確かにディスプレイオーディオにコネクテッドカーなら、その中へ情報を格納しておけばいいわけです。

しかし、説明書って結構勉強になるので僕は好きでした。

とはいうものの、新車の説明書ってものすごく分厚くなってきていましたよね。ナビの説明書は別冊になっていて、さらに分厚くて。

車屋さんをやっていて、お客さんとの付き合いをしていると主に3パターンいます。

取扱説明書なんか一度も開いたことがなく、なんならビニールに包まれたままの人。

そうかと思えば説明書に付箋を貼りまくってるほど熟読している人。

たまに見たりするだけの人。

あっという的に読まない人の方が大多数なので、なくしちゃったんだろうなと。

本日こんなことがありました。

電話で問い合わせがあったんですけど、高齢のおばあちゃんからの電話です。

「私ね、これから車で遠くにいかないといけないの。なのにね、車のね、バッテリーっていうの?そのね、表示がね、いつもなら8個くらいあるんだけどね、今日乗ったら2個しかないの。どこかで止まったりしないよね?遠くに行ってもいいのかね?」

ほぼ原文そのままです。これで意味が理解できる人がいれば手をあげて欲しいです。

全くこれだけの話を聞いて???となってしまいました。

そもそも名乗りもしないし、誰だかもわかりません。いきなりこういった口調でバーっと言われてしまい・・・・。

そこは就職氷河期を生き抜いてきた自分たちです。まずは電話番号を確認して、そこからどこの誰かを特定します。

そしてその人が乗ってる車を端末からデータで弾き出す。そこからは想像です。バッテリーのマークがメーターに表示?

車はどうやらヴィッツのハイブリッドです。ここまでで5割くらいはわかってきた。では、この人が乗ってる年代のヴィッツハイブリッドのメーターパネルをグーグルから画像で探します。

ありました。やはりハイブリッドバッテリーの表示です。

駆動用電池の残量表示です。

ハイブリッドバッテリーって、外部から充電するPHEVとは違います。走行時のブレーキングや下り坂のエンジンブレーキなどで回生ブレーキによって、電気を回収します。

そのため、しばらく乗っていないと残量表示が減っていても不思議ではない。

とりあえずでかける方向がうちの会社の前を通るルートだったので、寄ってもらったらやはりそうでした。会社に着くまでに電池の残量表示は2メモリから5メモリくらいまで増えていました。

まあ回生して電気が貯まってきたんでしょうね。

と、ここまでの話でどう思いますか?この方はヴィッツハイブリッドを新車で買って、説明書を一度も開封してない様子でした。説明書を開いて解説してあげようとしたら、真新しい状態でしたから。

説明書があっても読まなければ、スペアタイヤと同じで資源の無駄ですから。メーカーは確かに正しいのかもしれません。

いきなり何の脈絡もなしに疑問だけをバーっと電話で伝えて来られても、多分大多数の人は困惑します。

何事にも通じることだと思いますが、まずは自分で考えることってやっぱり重要だよなって。

そんな夜遅く最後のお客さんとの出来事でした。

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