ちょっとこれはびっくりしました。最初はまったく意味がわからなかったんですが、そういう事例がどうやら他にもあったようです。
ことの発端は、セレナのエアコンが効かなくなったという一報からです。
この車、冬にフロント廻りを事故で修復しています。事故歴を辿ってみると、コンデンサーやらファンなどまで食い込んだ事故で、その辺りが交換されていました。
そして、夏がやってきてエアコンを使ったら、なんだか冷えない時があるという相談です。
ガスが抜けているのか?いろいろと原因を探っていきました。
すると、普通に走行している時はエアコンがちゃんと効いています。渋滞などにハマるとエアコンの効きが弱くなっていく。そんな様子。
ゲージマニホールドを装着して、調べて行ったら不可解な現象を発見しました。
とりあえず、走行中はエアコンが効いているので一旦ガスのリークは置いておきます。
渋滞でエアコンが効かなくなるということで、調べてみたら止まっている時に圧力がどんどんと上がっていくのがわかりました。
よくコンデンサのファンモーターが壊れて、放熱ができてない時と同じような症状です。ただ、ファンモーターは元気よく回っている。
注意深く観察していると、何かがおかしい。
ファンが回ってるのに、コンデンサが冷却されていないファンが回っている時に、エンジンルーム内に手をかざしてみるとやっぱりおかしい。
風が出てこない?
よくみてみると、出るべき方向から風が抜けてこない。
ファンモーターって、扇風機の役割をしてますが手前側へ空気を吸い込むというイメージで働きます。
どうなってるのか、もう一度板金の車歴をみてみたら、ちゃんとファンモーターは2つとも交換されていました。
なんで風が出てこないのかってみてみたら、ファンが逆回転しているようでした。
???
新品に交換されている電動ファンモーターがなんで反対回転をしているのだろう?
ここで、知り合いの日産ディーラー整備士のOBに聞いてみたところ、どうやらこのタイプのセレナは、グレードなどでモーターが逆回転するものを採用している個体もあるようです。
部品の適合が違って交換されているのではないかと。
そんな意味不明な部品設定なんてあるのだろうか・・。調べてみたらどうやらあるようです。なんのためにそんなことを・・・。
とりあえず、板金した工場に相談してもすぐ対応ができないというので、しょうがないからモーターへの極性を入れ替えてあえて反対方向へ回してみたところ、圧力が下がってアイドリング時でもエアコンがばっちり効くようになりました。
夏になってからわかる不具合というやつですね。この年代の日産車、電動ファン弱い気がするのは気のせいですかね?
真犯人を見つけるにもサーキットてスタは必須です。
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ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。