このところ、整備業界で働く身で感じてきていること。
それは
「整備業界は完全予約制」
になりつつあるという点です。いつからこんな風に感じられるようになったのかな?
それはサービス業がCSというものを第一に考え出すようになってから。お客様満足度をあげる為にはどうするべきか?きめ細かい対応を他社と差別化して打ち出さないといけない。
その答えが完全予約制なんだと思います。
特にここ最近、ディーラーにリコールの予約や保証修理の予約を入れようとすると、月初めでももう半ば以降しか作業ができないとやんわり断られることが増えています。
ディーラーは前の月に翌月の15日までの仕事を全て予約で埋めてしまって、若干の空きを飛び込み修理対応などに当ててるという感じです。
これは、サービス業をしている身としてはしょうがないのかなと思うところもあります。例えば、1ヶ月前から予約していただいたお客様の作業があるとします。
その作業1時間前に急に「今日作業をしてほしい」という電話が入ったとして、それを引き受けるかどうかという点ですね。
引き受けてしまえば、100点を出さないとCSは下がってしまいます。どうするかというと断るという手を使うわけです。1ヶ月前から予約を入れてもらっている常連ユーザーの作業に支障をきたすのはよくない。
緊急性のないもの以外は日をずらしてもらう。今整備業界はこういう流れになってきています。
リコール作業はディーラーでしかできない内容のものが多く存在します。車検の時に一緒にリコールもやってよ!と依頼されても、1ヶ月以上前で予約を入れない限りはリコールができないケースも出てきてしまう。
工場の1日あたりの入庫台数は整備士の数でこなせる量が決まってきます。これをオーバーしてしまうと結果、お客様に迷惑をかけてしまうだけ。
だとしたらどうするか?入庫台数をきめ細かくコントロールするしかない。イコール完全予約制を取らざるを得ないという流れです。
古き良き時代と今の時代、自動車整備の何が変わってきているのかっていうと、電子制御になったくらいで基本的な作業は変わりません。
昔のお客さんって、ある程度は寛容でおまかせをしてくれました。でも今の時代は情報はネットに溢れているし競合店とすぐに見積もりをとるということができる。
一つ一つの作業をするにあたっても説明して金額を納得してもらってからじゃないと手をつけられない。結果、1台にあてる時間って昔より断然増えてるんですよね。
ここが最大の違いですよね。長い付き合いで信頼関係を構築できてるお客さんなら、ここまでの説明は不要で、ここから先になると一報してから作業をしないとだめだなというのがわかります。
新規ユーザーの場合は、現状の悪いところを全てピックアップして、車検にとおらない部分はここまであって、ここから先はおすすめしたい整備。
この内容でどこまでやるかは説明してからじゃないと作業ができませんからね。今はほとんどが新規ユーザー相手と同じスタンスで作業していかないとダメです。
やっぱり完全予約制じゃないと難しいです。
この前Amazonで買い物をしたんですが、クロネコメンバーズというものに登録したんです。そうしたらこれがめっちゃくちゃ便利なんですよ。
ラインやメールで荷物の状態が常に送られてくる。近くまできた時に再度お届け時間などの詳細をウェブでやりとりができるんです。僕はこのサービスを登録してから荷物は全てクロネコに取りに行くようになりました。
Amazonを届けてもらうのは土日に狙って注文するんですけど、クロネコヤマトが届けてくれるなら細かく受け取りをコントロールできる。営業時間内に店舗へ行けばいいわけですからね。
家で荷物が到着するのをヤキモキしながら待ってるよりはこちらから行ったほうがいい。荷物がくるとわかってるとその時間は家にいないといけないし、しばられちゃいます。
このサービスって、各サービス業が随時導入してますね。回転寿しなんかスマホ上で予約できます。便利です。
整備業界もスマホアプリでお客さんと細かくやりとりしたほうがいいんですよね。その時代がくるのはコネクテッドカーがもっと増えてきてからかもしれないですね。
いずれにしろサービス体系もここ10年で大きく変わってくるのは間違いないです。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。