プロの整備士は、作業が速いほど腕がいいとされる。それには当然ながら確実性が前提となるけれど。
整備作業の効率をアップさせるにはどうすればいいか?もうこれは無駄な動きをなくすという以外の何者でもないと思います。実際に整備をしていると、妙に無駄な動きが多い人間が居る。
うちの工場で作業が一番速いのは言うまでもなく工場長であって、ぼくはそのやり方を見習っている。
工場の工具箱はそれぞれみんな1台ずつ持っていて、それにはキャスターがついている。
下手な整備士を見ていると、キャスターがついているのに工具箱が全く移動していない。
逆に作業が速い整備士は常に工具箱が手の届く範囲に置かれている。
ミッションを降ろすときも車の下にまで工具箱を運んでくる。
いちいち工具箱まで道具を選んでいったら、無駄な動きが増えすぎる。インパクトのコマ一つ取りに行くなんて無駄無駄無駄無駄(笑)
整備士になる前はボクはDIYで車をいじっていた人間だ。それまでは全部リジッドラックで車を持ち上げて、車をいじっていた。整備士になってからもDIYでデフを載せ換えたり、タイミングベルトを交換したりしていた。
このリジッドラックで車の下にもぐって行う整備作業っていうのは案外作業効率を上げるヒントをくれる。
車の下にもぐってからいちいち違う工具を取りに行くのって面倒だ。なので、ある程度どの工具が必要かをチョイスして持っていく。その前には作業の工程を頭で考えておくのもポイントだ。
リフトはいろいろな高さに車を持ち上げることが出来る。リフトの恩恵にあずかるんじゃなくて、リフトを使っているのなら、リジッドラックで車の下にもぐって行う整備より作業時間を相当短縮できなければ何の意味もないと思う。
デフをエアツールとリフト無しで載せ換えたら確か2時間くらいかかった。だけどリフトに上げてエアツールを使えば30分もかからなかった。それだけの差が出てくる。
たまには不慣れな環境で整備するのもいいかもしれない。きっとそこにヒントは見つかるでしょう。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。