Categories: 日記・戯言

整備知識と経験と理論と仮説

自動車整備士をやっていて、一番の壁というのはやはり故障診断だと思います。
医者的ポジションで言うと内科ですね。作業を行う外科手術というのはある程度の年月と経験を伴えば似た通ったかになってくる。ただ、センスが大きく左右される部分もある。
例えば、誰一人やったことのない作業を、よーいドンでたくさんの整備士にやらせてみる。
センスのある奴は他の整備士とは違う考え方をして、作業スピードが速いといったかんじだろうか?
で、話を戻して内科です。これは経験も必要だけれどメカニズムを知っているということ、そして理論的に考えて仮説を立てられる人間でないと失敗をするケースがある。
故障診断で大切なのは、なぜその事象が起こっているのかということだ。センサーが壊れてエンジンチェックランプが点灯した。ここまではみんなダイアグを拾えばわかること。
問題はそのセンサーを交換して作業を終了とさせるのかどうかだ。

当然ですが、センサーだけ交換して作業終了じゃちょっとまずい。その車のセンサーが弱いということを知っていて故障診断の結果センサー交換とするのならまだいい。

経験が知っているから。
しかし、初めて診断する故障においてはこれでは駄目。チェックランプが点灯した。センサーが悪い。
では何でそのセンサーが駄目になったのか?最低でもここまでは探ってあげないといけない。
何か他の原因が潜んでいたら、交換したセンサーをまた駄目にしてしまうからだ。よくある話です。
ここで仮説を立ててみる。これこれこういうことが起こってセンサーが駄目になった。そしてそれを裏付ける証拠などを見つけてあげれば完璧である。
ということで、故障診断には整備知識と経験と理論と仮説が大切になってくるのである。
ここまでできればエンジニアてなもんでしょう。僕はまだまだです。今は車の仕組みを勉強するのが楽しくて仕方がないのであります。

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