そんなことまで見てるんだ・・・。これは実際にあった2つの整備士あるあるクレームです。
整備関係者にはもし同じことが考えられるなら社内統一をしたほうがいいと思います。
ケース2にも言えることですが、世の中には細かく伝票をチェックしている人がいます。もし売上伝票や納品書などを打つ担当者が入れば、その人は車にかなり精通した人にしたほうが無難です。
ケース1はオイル代返せ!
という実際にあったクレームです。どういうことか?車検で入庫した時に、オイル交換のオーダーがありました。そのご用命通りにオイル交換をしたんです。
車検整備の内容を伝えて、納品書を作成して納車。ここまではよかった。
ですが、この後お客さんがお支払いにご来店された時の一言
「オイル、このエンジンこんなに入らないんだけど、オイル代かえしてくれる?」
当時整備士だった僕は、伝票をチェックするとオイル交換の数量が3リットルになっていました。ぴーんときた。
この車、オイル交換3リットルも使わない・・・。売上伝票を打ってるのは事務の女性。ある程度の自動車用語を覚えてるので、売上を担当していたんです。
間違っていたのは作業指示書に記載してあったオイル交換の数量。担当した整備士が数量を書いたんですが、大雑把な整備士だったので3リットルと書いてあった。
ただ、この車細かく分かれていて年式によると2、7リットルなんです。説明書に書いてある。うちの整備工場の納品書は、オイル交換は数量で記載してあるので返金しないといけません。
この失敗以降、売上伝票は整備士でパソコンが得意な人間が担当することになりました。僕が以降伝票をチェックするようになったんですが、オイルの量はきちんとかけと教育しています。
初めてオイル交換をする車に関しては、整備が申告してきたオイル量と、ネットで電子マニュアルを開いて、大きく差がないか?をチェックして数量を打ち込んでいます。
規定量より少なければ言い訳はたちます。エンジンの中にはオイルが数量残るので、規定量入らないこともあるからです。
これら数量はきちんと納品書に打たないと、細かいことでクレームにつながります。
車検整備や12ヶ月点検などは、ブレーキの残量を分解整備記録簿に記載します。うちの会社ではそれらの数値を納品書にも打ち出してお渡ししています。
車検が終わって納車をした時のこと。
「おい、車検ってブレーキが増える作業なのか?」
まず言ってることが理解できませんでした。話を聞いていくと、ぞっとした。
このお客さんは、納品書をずーっと保管してあったんです。その納品書に記載されてるブレーキの残量が前回の12ヶ月点検よりも増えていた・・。
作業を担当した整備士が同じじゃない場合、よく起こり得るケースです。各々測ってる部位も違えば使ってるノギスなども違う。
これは全て言い訳になってしまうので、申し訳ございませんと事情を伝えて再発防止を誓いました。
ブレーキパッドは計測ミスなんか出ないと思すけどね・・。最初に測定した整備士かその時に測定した整備士かどちらかがいい加減だったのかもしれません。
ここは僕がチェックできないので、売上明細を打ち込む時に前回の残量を点検してから打ち込むようにしています。当然整備士たちにはこういったことがあったから、ちゃんとした場所で測れって伝えておきました。
およそ8割以上のお客さんなら気がつかないでしょう。ですが残りの2割のお客さんは、そういった細かい場所にまで目を通しています。
こんな単純なことで信頼を失ってしまうのはもったいないので、徹底した方がいいという2つのケースを紹介しました。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。