先日免許の更新に行ってきました。交通事故や、シートベルトの重要性などを再確認してきたわけですが、実はシートベルトをしないでいると思わぬ出費が車検時にかかる可能性がある。
ということを知っていますか?順を追って説明していきます。
車検の保安基準を確認していくと、シートベルトの記載があります。
難しい専門用語を簡単にすると、車にはそれぞれシートベルトが必要であるということ。シートベルトの機構がちゃんと使えるということ。損傷等がないということ。
シートベルトには第一種や二種といった種類がありますが、ここは割愛します。
当然ながらきちんと機能するシートベルトが車にはついているということ。これが最前提になってきます。
車のキーをオンにすると、各種ランプが点灯します。この時シートベルトを身に付ける前だとシートベルト警告ランプが点灯します。このシートベルト警告灯、ちゃんと点灯しないと車検に通らなくなります。
車検の検査内容でもある審査事務規定の5-37 座席ベルト非装着時警報装置の欄に記載がされてあります。
要点をまとめると
シートベルト警告灯は切れていると車検に通りません。ただし、国産車は平成6年3月31日以前に製作されたもの、輸入車は平成7年3月31日以前に製作されたものはシートベルト警告灯がなくても車検はOKとなります。
今の車であれば、シートベルト警告灯が点かないと車検に通らない。この部分の修理が必要になってくるのです。この修理代が馬鹿にならない
シートベルトの警告灯が点かない原因として、真っ先に考えられるのは電球切れです。電球を交換すればいいわけですが、メーターを取り外さないと交換ができない仕組みです。
メーターの裏に小さなメーター球をつかっています。部品で300円程度の電球なんですが、工賃が高い。
通常メーターを脱着すると3000円弱の工賃が発生します。メーターの電球交換するだけで消費税を合わせれば5000円近い出費になるということ。
なんで警告灯の電球が切れちゃうか?これはよーく考えれば納得です。シートベルト警告灯って、シートベルトを装着しないと消えません。これが意味することは、シートベルトをしない癖の人。常に警告灯が点灯しっぱなしです。電球って点灯しっぱなしだと寿命が短くなる。
つまり、シートベルトをちゃんとしない人の車って、シートベルト警告灯がすぐに切れてしまう。それだけ電球が酷使されているからです。これは本当の話。
例を上げると、AT車だとシフトポジションのインジケーターランプもメーターの中に入ってますよね?このインジケーターランプで切れやすいのがDレンジ球です。これは、車が動いてる時は常にDレンジが点灯しっぱなしだから。
1とか2、Nレンジ球はあまり使わないから切れないのです。
シートベルト警告灯を長持ちさせたければ、ちゃんとシートベルトを装着して警告灯が点かないように心がけること。ここが最大のポイントです。
続いてシートベルト警告灯が点灯しない原因として挙げられるのがキャッチ部分の不良。中には配線が断線してるとかそういう類のものもありますけど。
シートベルトの受け側の通称キャッチ。実はこの中にはスイッチ機能がついています。これが不良を起こすと、シートベルト警告灯が点灯しなくなる。
簡単にイメージすると、キャッチの中が戻りが悪い場合。ちゃんとスイッチが戻っていない状態になります。
すると車はシートベルトを装着しているな!と騙された認識をもってランプを点灯させなくなる。これを修理するにはシートベルトのキャッチを交換しないといけません。
相場は8000円くらいですね。部品が5000円位で工賃が入りますから。最悪な場合シートベルトのキャッチだけ部品設定がない車があります。
どうするか?シートベルトASSYで部品を取り寄せて交換するしかない。ベルトの部分と受けの部分両方交換です。これは部品が高い。2万円~3万円程度します。工賃も余計にかかってくるので、3万~4万円程度の修理代がかさみます。
こういった自体をふせぐにはどうするか?これはこまめな清掃ですね。車の中が埃だらけとかゴミだらけだと、キャッチの中に異物が入り込みます。するとスイッチング部がうまく動作しなくなる。
ちょっとした気遣いで、余計な出費を抑えられます。
それではまとめます。
シートベルトをする癖をつけないと、お金がかかる理由
・シートベルト警告灯の電球が切れやすくなり、修理しないと車検が通らない
・シートベルトのキャッチ部が壊れて警告灯が点かないので修理が必要になる
それぞれの防止策は
・ちゃんとシートベルトを装着する癖をつける。シートベルト警告灯を酷使しない。
・室内の清掃をちゃんとする
このようになってきます。
シートベルトをしないと、いざっていう時に自分の身を守れないこと。当然ながら罰金や点数を引かれてしまうこと。さらには車検時にも余計な出費がかかるということ。
これらを考えればしない理由が見つかりません。後部座席であっても安全のためにシートベルトをちゃんと身につけるようにしましょう。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。