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錆びたネジが手強い

積雪地帯での自動車整備で一番手強いといえるのがこの「錆」というものでしょう。

錆はいろいろな弊害を産みます。よくあるトラブルとしてヒーターパイプを錆で穴が開いてしまい、クーラントが漏れてしまうケース。そして、オイルフィルターに錆が発生して穴があき、オイルが漏れるというケース。この2つはよくあります。

整備をする上で非常に困るのがネジの錆です。

このアクティもタイミングベルトを交換しようとして、分解をしていきましたが、途中で錆に手こずってしまった。エンジンマウントのネジが錆で緩められなかった為、まとめて外す事にしました。通常はもっとコンパクトに外せるんですが、その部分のネジが錆びてしまっていたので一気に外したんです。

そして、タイミングベルトカバーのネジも錆びて回らない。仕方がないので、9mmのソケットを打ち込んでなんとか回す始末です。こんな事がしょっちゅうあるんです。

触媒の遮熱板も、錆がひどいので交換しておきました。車上では取り外すのがきわめて困難を極めていましたが、シリンダーヘッドを降ろす整備をしていたので、お客さんに了解を取って一緒に交換させてもらった。取り付けのネジはさすがに緩める事も出来ないしヘッドと一緒になっているのでグラインダーで削り取りました。

車上ではできない作業です。

ひんぱんに入庫してくるユーザーで、錆がひどいケースは、ネジが錆びてきたら早めに交換するようにしています。特に錆びて回らなくなると困るところのネジは交換しておくとスムーズです。たかがネジ1本ですが、取り外すのに1時間とかざらにかかる場合もあります。

これが角が丸くなったネジを外すためのソケットです。値段にしてはよく出来ていると思いますよ。

持っていて損はありません。コレで駄目ならツイスター。

もしネジが完全に外せそうになかったらどうするか?穴をあけて、鉄板ビスで固定するか貫通でボルトナットで通すか、その状況に応じてリカバリーするしかありません。

うちの整備工場でも山間地の車はやはりかなり錆が進行している車が多いです。ですが、もっと山間部の自動車修理工場ではこんなことが日常茶飯事なんだなと思います。

雪が深い地域の整備士は腕がいいですよ。普通の整備だけでは駄目です。溶接の技術も高いし、いろいろリカバリーの方法も知っている。

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