スターレットに乗った老夫婦が急に来店、車検見積もりをとってくれ!そのやり取りが大変だった

今日はなかなか強烈な出来事があったので、紹介します。

事の発端はスターレットがお客様駐車場に止まったところから。

お客様駐車場に止まったスターレットのナンバープレートから、うちのデータベースにアクセスしてみたものの、当社の管理ユーザーではなかったので、新規のお客さんでした。

特に電話でお問い合わせもなかったので、事務が対応しご来店されたお客さんに直に要件を聞くと、いつも整備をしてもらってるトヨタディーラーがなくなっちゃったので、車検見積もりをしてほしいという内容でした。

午後一番で、予約のお客さんの予定もあるし、とりあえず車検証を見せていただいてこの数十分のお空き時間がある僕が概算見積もりを作りました。

概算見積もりって、いわゆる車検諸費用や基本料金などが記載された一番スタートの金額です。

追加整備が発生すると、金額は加算されていきます。

概算見積もりを提示すると、もっと詳しく見てくれの一点張り

新規のお客さんは老夫婦で、それじゃ参考にならないからもっと詳しく見てくれといいます。

うちの会社もある程度のタイムスケジュールで作業をしているので、車両を持ち上げてブレーキまでは確認しないけど、そこまでの参考ならということでざっと全体を見てみました。

そうしたら出るわ出るわの不良個所。

まず運転席パワーウインドウが全く動きません。

走行距離は10万kmを突破していましたが、タイミングベルトは交換済み。

灯火類の割れは特になし。

はき潰し?のスタッドレスは4輪とも1.6mmないのでNG。

エンジンからかなりのオイル漏れ。タイミングベルトカバーから垂れてきています。

おそらくどこかのオイルシール。

タイロッドエンドブーツ切れ。。

リヤショックアブソーバーは左右漏れ。

リヤスタビライザーはガタツキあり。ブッシュのやせ。

隙間からブレーキパッドを見ると、厚みも微妙かなぁ。リヤのドラムは分解するわけにもいかないので。ここまで。

追加整備の内容を概算で追加して見積もりを作ったら破り捨てられた

と、ここまでの流れで、不良個所を説明するために写真を印刷。

こことここが駄目ですから、費用は結構かかりますよーという説明をしました。タイヤはノーマルタイヤがあればいいけど、なければ現状では通りませんと。

すると、お客さんは

「ああ、こんなに金かかるなら駄目だ!やめだ止め」

といって、見積書を破って去って行ったのです。

どうですか?この一連の流れ。

対応した事務の社員は怒り心頭だったようです。

今、自動車業界ってほぼ予約優先で仕事が流れます。予約もかなり突き詰めて、その日の予約のタイムスケジュールを作って、その時のメカニックの作業フローも管理しています。

こういう突発的な対応ができるように一人は空き時間を作って、一般整備の突発対応をするのですけど、今回の件はかなり強引なお客さんだったなと僕も感じました。

でも、田舎あるあるんですよね。都会のお店ではこんなことってなかなか起こりえないでしょう。でも田舎ってこういうユーザーさんがまだまだたくさんいるのです。

一つ対応を間違えればクレームになるしで、丁寧に対応しないといけないので神経も使います。

僕はクレーム処理対応もブラックユーザーの研修も全部履修しているので、このレベルはまあ想定内だったんですけど。

概算見積もり位ならまあ無料でもいいと思うんです。車検をやってくれるなら、見積もり料を取らなくてもいいと思うんです。

リフトも使って、一人のメカニックの時間を割いているので、こういう場合は見積もり料をいただかないといけないんですけど、最初の対応でその説明をもらってなかったというので無料となりました。

多分有料という話をしていても支払ってくれなかったと思いますけどね。

サービス業をやっているといろんな人に出会えます。おそらく自分の人生の中で遭遇したことがない人たちとも遭遇します。

なれてない人間が対応すると相当あっけにとられてしまうケースでした。

それにしても見積書を目のまえで破くっていうのはすごいパフォーマンスだよおばあちゃん!

整備を対応していたトヨタディーラーさんは大変だったろうな。ディーラー統合でお店がたくさんなくなっちゃったんですよね。

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