知り合いの家が引越しをするというので、実家の軽トラックを出すことにしました。スチーム洗車機をつかって根こそぎ掃除をしたんです。
その甲斐あって、見事綺麗な軽トラになったんですがスチーム洗車のやりすぎで、ウインカーがつかなくなったんです(泣)
あほな整備士・・。
スチーム洗浄したその日はウインカーも動いていたんですが、その翌日に見事にウインカー死亡。
泣く泣く故障診断を行いました。
電装系の故障で、まず一番に疑うのがヒューズ。
ヒューズボックスにある、ウインカーのヒューズをチェックしたところ正常。
うちのスズキのキャリーは、バックランプとウインカーのヒューズが共用しているタイプで、バックランプは問題なくつくことから、ヒューズは正常と判断。
きっとヒューズが飛んだだけだと踏んでいたので、ちょっと厄介な感じ。
軽トラックはよくレバースイッチが逝ってしまうことがあるのですが、これは多分正常でしょう。今まで使えていたわけだし。
となると、犯人はおそらくリレー
と、経験論から診断をかましてウインカーリレーを確認しました
キャリーのフラッシャーリレー
なんでこれが犯人と思ったかというと、スチーム洗車を室内の埃も吹き飛ばすようにかけたんです。そのときヒューズがとんだなと思ったんですが、不運なことに、フラッシャーリレーがヒューズボックスの隣にあるものでして、これも被害をこうむっていたと思ったんですよ。
で、リレーを分解してみました。
3極リレーです。
カバーを外してみると
基盤がついております。
よぉくみると、ショートしています(泣)犯人はこいつか!
ということで、前置きが非常に長くなりましたが、本日はリレーについての更新です
リレー
このリレーという言葉は、大体の人は聴いたことがあると思います。
電装系にはリレーがついている。
このくらいの知識は、車に乗っている人であればなんとなくきいたことがあると。
ではリレーとはいったいなんぞや?
と、いうと、
簡単に言うと、
遠隔スイッチ
です
なぜリレーが必要なのか?
単純に、エンジンをかけることを考えてみましょう。
鍵をまわして、イグニッションスイッチをスタートまで回すと、セルモーターがまわり、クランキングされてエンジンがかかります。
このとき、バッテリーからセルモーターへはものすごい大電流が流れます。
これをリレーがない状態で考えてみると
キーをひねる→セルモーターに電流が流れる=イグニッションスイッチに大電流
という流れになります。
スイッチ類に大電流を流したりすると、接点が痛んだり電流によっては太い配線を使わないといけない。細い配線だと熱を持って溶けてしまいます。
このように、リレーという遠隔スイッチを使うわけです。
リレーの仕組みはというと
中にはこのように導線が巻かれています。
これに電気を流すと、電磁石になり、接点を引き寄せてリレーの配線をつなげるという仕組み。
リレーに電源が流れると
わかるかな?
接点が設置したね?これでリレー配線が導通します。
ノーマルオープンリレーとノーマルクローズリレーという種類があります。
いずれにしろ、4極リレーであれば2極に電気を流すとスイッチONになって残りの2極で大電流を流すことができる。
と、まぁこれがリレーの仕組みです。
ちなみに取り寄せた家の軽トラックのフラッシャーリレー
中身は封印されていました。
リレーを交換したら、ウインカーは正常に働きました。
ちなみに、こんなちんけなリレーですが3500円もしますので、
パンクさせないようにしましょう(大泣)
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。