トヨタから50万台規模の大型リコールが出ました。車種はヤリス、アクア、シエンタです。
売れ筋の小型モデルなので、台数が膨らんでいます。
うちのシエンタもリコール対象かなと調べてみたら、該当していたので、どこがどうなるのか実際のリコール対象車で見てみます。
リコール部分はフロントのロアアームです。
ロアアームというのは、前輪を下から支えているサスペンションのアーム。
ここのボールジョイント取り付け部に問題があります。ボールジョイントというのは、人間で言う関節部分です。
リコール内容は以下の通りです。前輪緩衝装置のロアアームにおいて、ボールジョイント取付部の製造が不適切なため、亀裂が生じているものがある。そのため、凹凸路面等を繰返し走行すると亀裂が進展し、最悪の場合、ロアアームが破断し、ボールジョイントが脱落して走行安定性を損なうおそれがある。
国土交通省HPより引用
これ、走行安定性を損なう恐れと書いてありますけど、実際にボールジョイントが脱落したらそんな生やさしいことじゃありません。
ロアアームボールジョイントが壊れるとハンドル操作が効かなくなる
実際にスズキ車のロアアームボールジョイントで多発した事例です。
ボールジョイントが脱落すると、ロアアームとナックルの連結が外れます。
すると、ハンドル操作が全く効かなくなるんです。
タイロッドエンドなどステアリング系統はつながっているけれど、支点となるロアアームボールジョイントが外れてしまうので、ハンドルが効かなくなります。
これが走行中の段差で外れたりするのでものすごく危険です。
よくスズキ車でタイヤが明後日の方向へ向いて止まってるのを見かけましたが、それと同じことが起きると。
亀裂が入っているロアアームは交換になるようです。逆に亀裂が入らないと交換してもらえないということですね。
心配なのは、使い込んでくると亀裂が入ってきたらどうなるのか?リコール作業で目視点検をして、今回は亀裂がないから大丈夫だね!と言われて、数年後に亀裂が発生した場合。
こう言うのって今度は有償になるのかが気になりますよね。
危険をはらんでいるのであれば全数交換した方がいいと思うんですが。内容が危ないので、年式が経過している車は早めにアームの点検を受けてください。
うちの車はノックスドールで防錆してあるので、亀裂がみえにくいだろうな・・・。
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ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。