結構大掛かりなサービスキャンペーンがスズキから出たので紹介します。該当台数がなんと100万台超!です。OEMのパレットや三菱D2、日産のモコやマツダのフレアワゴンなどを含めると相当な規模になります。
しかもこの故障、保証延長が出ていたのに今更サービスキャンペーンに踏み切ってきました。
詳しく見てみます。
スズキの該当車種が、パレット、ワゴンR、ラパン、MRワゴン、ソリオ、アルトです。これらのOEMモデルも全て該当です。日産、マツダ、三菱まで巻き込んでのサービスキャンペーンです。
目次
電動ステアリングロックの不良でエンジンがかからない
どのようなサービスキャンペーンかというと、電動ステアリングロックが不良でエンジンがかからなくなるものです。
以下、内容になります。
プッシュスタート仕様車に搭載される電動ステアリングロックの製造工程が不適切なため、電動ステアリングロック内部に塗布しているグリスの油分がモータ内に浸入することがあります。モータ内の摩耗粉が油分と混ざって堆積し、モータが内部短絡します。そのため、モータのトルクが低下し、ステアリングロックが解除されず、警告灯が点灯すると共に、フェイルセーフ機能が働いてエンジン始動不良になるおそれがあります。
スズキHPより引用
このトラブルに何度か翻弄されたことがあります。過去にサービスキャンペーンになっている車がありました。
ワゴンR MH23S セルモーターが回らない。電動ステアリングロックに注意
こちらが実際の電動ステアリングロックです。
ステアリングシャフトについています。
具体的な症状としては、セルモーターが回らなくてエンジンがかからなくなるんです。
鍵マークの警告灯が点灯して、ブレーキを踏んでプッシュスタートを押してもエンジンがかからない。まったくセルモーターが反応しません。
このステアリングロックユニットが故障すると、セーフモードに入ってセルモーターが回らないようになります。
電動ステアリングロックの不良がおきたら試すこと
もし、サービスキャンペーンを受ける前に電動ステアリングロックの不良でエンジンがかからなくなったらどうするか?
1、ハンドルをガチャガチャ回しながらかけてみる
2、ハンドルを直進状態に戻してかけてみる
3、ハンドル下のコラムカバーをペチペチ叩いてかけてみる
以上のことを試してみてください。エンジンさえかかってしまえば大丈夫です。止める時はなるべくハンドルはまっすぐの状態にして止めましょう。
ステアリングロックユニットは19600円。かなり高い部品です。
工賃を合わせると25000円くらいはかかってきますね。今更の追加サービスキャンペーンですか・・・・。
もうすでに実費で修理をしてしまってる人が何人もいますけどね。その場合、その時の納品書と整備歴を照合できれば、整備代をスズキから返金してもらえる可能性があります。
実際他のリコールでそういう事がありました。近隣ディーラーは返金に応じてくれました。
万が一電動ステアリングロックの不良でエンジンがかからなくなったら、冷静に記載した対処法でエンジン始動を試みてください。
全くかかる気配がない車もありますが、何とかかかることがあります。一度かかってしまえばエンジンを止めるまでは大丈夫ですから。
OEMを含めると相当規模な台数になりますので。このトラブル、急に発生するので本当に焦ります。早めにサービスキャンペーンを受けたほうがいいと思います。
出先でエンジンがかからないのが一番困りますからね。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。