先日、車検をやったお客さんのNWGN。ミッションから嫌な異音が出ていたので、その内容をディーラーに相談したら、CVTを載せ替えることになりました。
具体的には走行中にうなり音が出ていたんです。
発進時、減速時など。簡単に再現ができるくらいの頻度で出ています。
調べてみたら、保証延長がでていた。2回目の車検を終えるということは、車のすべての保証が切れるという事を意味しています。
車の保証は一般保証と特別保証がありますが、エンジンやらミッションなど大物の保証は5年10万キロの特別保証が適用になります。
それが少しでも過ぎちゃうと、無償で修理ができなくなる。
2回目の車検っていうのは、そういうボーダーラインになるんです。
CVTを載せ替えるなんていうのは、新品価格で計算すれば20~30万オーバーの仕事になります。
それが保証で直せるという事は、本当によかったねと。
同じくホンダのN-VANもCVTに問題を抱えているようで、こちらはリコールになりました。
NシリーズのCVTは保証延長。N-VANのCVTはリコール。
どちらも最悪はCVTを載せ替えるという内容です。
何が違うのかというと、保証延長は時間的制約があります。メーカーが打ち出した延長期間を過ぎてしまうと、その修理を無償でうけられなくなる。
これに対してリコールは、無償修理を受けるタイミングは個人にゆだねられます。しかし、リコールを発表している時点で、その故障が発生したとしてもメーカー側に責任はないわけです。
リコールを無視して乗り続けているということは、わかったうえでのことになりますからね。
もちろん故障してからリコール修理を受けたってOK。ただし中には走行不能になるものや、非常に危険な内容のものも含まれます。
やはり早い段階でリコール修理を受けるのが安心なのは間違いありません。
それでは疑問になるのが
「リコールは一体いつまでに受ければいいのか?」
というもの。
これは、いつまでに受けなければ無償修理ができなくなるわけではないです。
しかし以前ありましたが、ディーラーはリコールが出たら一定期間内で修理を完結させようと動いてきます。メーカーからDMが発送になり、ディーラーからは電話コールがあります。
それらを無視し続ける人も居て、中にはこんなに古いリコールが残ってるのか?と思うものもあります。
昔よりリコール検索が簡単になったので、車検の時には整備工場は必ず残ってるリコールがないか検索しています。車検証が発行になったら、リコールが残ってたら車検証と一緒に紙切れが付いてくる。
まだリコールが残っていますよ。というものです。
名義が点々と変わっていくと、販売店のディーラーでも追いきれないものが出てきます。そういう車体に関しては、車検を受けて新しい車検証が発行する時点で陸事からも通知として出てくるのです。
話を戻して古いリコールです。とあるディーラーに10年以上前のリコールをお願いしたら、頭を抱えていました。
理由を聞いたら、何故このリコールをここまで改修しなかったのかと、明確な理由などをメーカーに報告しないといけないからだと言っていました。
あまり古くなると、リコール部品を取り寄せるだけでも時間がかかるので、余計に時間がかかるということも考えられます。
ただ、ミッション載せ替えとかエンジンのバルブ交換などの類のものは、使い込んでから作業をしてもらうと、そこからミッションが新品になるので、お得感もありますよね。
走行1万キロでミッションを載せ替えるのと、10万キロ使った時点で載せ替えてもらうのでは、明らかにお得感は後者になります。
安全性などと天秤にかけて、自分の最適なタイミングでリコール作業は受けて下さい。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。