ダイハツが6月24日に約96万台のリコールを発表しました。内容は燃料ポンプの不良によるエンストです。
96万台というリコールは相当な規模のものになります。
そもそもこの不良品である燃料ポンプは、ダイハツだけに供給されていたものではなく、トヨタやホンダも使っています。
トヨタやホンダなどはダイハツよりも前にリコールを出して、修理にあたっていました。ダイハツがここにきてようやくのリコール発表です。
金属性の板金タンク。
乗用車の一部に採用されている樹脂製タンク。
こちらが対策部品の燃料ポンプです。
交換した不良ポンプを今日は分解して中身を検証してみました。
リコールになった不良燃料ポンプを分解
こちらが不良品の燃料ポンプです。
これを分解してみたいと思います。
そもそもリコールの不良個所はどこなのか?
燃料ポンプの中でも、ポンプケースとインペラ部となっています。
ポンプケースがかなり硬かったですが、鉄鋸でケースの上部を切断しました。
典型的なポンプですね。見た目がモーターですね。
中で回転させることで燃料を吐出しているわけです。
ポンプモーターの上部にはブラシがついています。
ポンプ本体に故障がなければ、寿命はこのブラシがすり減ってしまったときという事になります。
それでも近年の燃料ポンプは20万キロ超えても普通に動いてる車ばかりなので、車としてはほぼ一生ものの部品に入りつつあります。
燃料ポンプが駄目になるケースって、しばらく動かさなかったとき。
燃料タンクが錆てしまい、ポンプに錆がかみこんで固着するというトラブルが多いです。
中を抜いてみました。
不良を起こす部位はこちらです。
この奥ですね。
インペラが熱膨張してケースに引っかかって動かなくなる。
左側の白い部分が膨張してケースに接触するものと思われます。
さすがにこのインペラ部だけを交換することは無理なので、ポンプ自体を交換という流れですね。
トヨタもホンダも同じトラブルで、この燃料ポンプを作ってるサプライヤーはD社ということなんでしょう。
当社も結構な台数を販売していますけど、未だかつてエンストをした車に遭遇したことはありません。
ただし熱膨張と書いてあるので、長時間車に乗っている時などに起こりやすいかもしれないので、早めにリコールは受けてください。
高速道路で止まったら最悪ですよ。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。