油圧パワステの車は、パワステオイルを交換するべき理由3つ

今の車には当たり前のように、パワステがついています。パワステには電動パワステと油圧パワステの2種類があります。

電動パワステは車の車速を検知して、アシスト量をコンピュータが計算してパワステモーターに伝えています。構成する部品は主にモーターとコンピューターだけですみます。

これに対して油圧パワステはどうか?部品点数は電動よりも多い。まずは油圧を発生させるパワステポンプ。そして油圧のシリンダーを備えたラックアンドピニオン、それらをつなぐパワステの高圧ホースと低圧のホース。あとはエンジンから動力を得るためのパワステベルト。

それぞれ良しあしがありますが、油圧パワステのほうが自然のフィーリングに近い操舵感が出ます。

油圧パワステはオイル交換をするべき!

油圧パワステがついている人で、使われているパワステオイルを交換する人ってどの位いるでしょうか?

車検の時でも量をチェックされるくらいです。量が少なければ補充をされるでしょうが、基本的にパワステオイルは無交換とされてる感じがします。

しかし、パワステオイルもオイルに間違いないので交換したほうが絶対にいい。パワステオイルを交換することで得られるメリットを3つ紹介します。

スムーズな操舵感を維持できる

初期の頃はさほど感じませんが、長くパワステオイルを使ってくると操舵感が変わってきます。具体的にはハンドルを切ったときに「ジー」という音が目立つようになってくる。それがさらに経年劣化してくるとハンドルに手ごたえやジャダーが感じられます。

これはパワステオイルにスラッジが汚れてスラッジが堆積することで、ポンプに負担がかかりスムーズにシリンダーへ油圧が届かなくなるためです。

異音が出てくる車もあります。これを防ぐためにもパワステオイルも定期的に交換をすべきです。

ポンプや油圧シリンダーの寿命が延びる

これは考えれば当然のことですが、劣化しているパワステオイルを使い続けると各部から漏れが発生しやすくなります。

パワステオイルが漏れてくる箇所は、ホースやポンプ、油圧のラックアンドピニオンからです。ホース類は固くなってくるとどうしても漏れがちですが、パワステポンプとラックアンドピニオンはオイルを定期的に交換することで寿命を延ばすことができます。

パワステポンプやラックの交換は主にリビルト部品との交換になりますが、部品も工賃もそこそこかかります。

パワステというとパワステベルトの交換だけではなくて、オイルも交換すべきなのです。

実はエンジンオイル交換よりも安く簡単にできる

最後はメリットというものでもないですが、あまり知られていない事実を。実はパワステオイルの交換って、エンジンオイルよりも簡単に安くできるのです。だけど広まっていない。

パワステオイルの交換は、

タンクからスポイトなどで古いオイルを吸引する→抜いただけ新しいオイルをタンクへ入れる→エンジンをかけてハンドルを左右いっぱいに据え切り。これを10回程度繰り返す→入れた新油が汚れてくるので、再びスポイトなどで古いオイルを吸引する→新しいオイルをタンクへ入れる。

このように希釈法でオイルを交換していきます。

パワステオイルは1リットルのものを買って、それを使えばOK。エンジンオイル交換よりも安くできます。

オイルは2000円もしないで1リットル買うことができます。

オイルを吸入するのはサクションガンがあればOK。このサクションガンはデフオイルの交換などにも役に立ちます。

真っ黒だったパワステオイルですが、何度も希釈しながら交換するとこのように向こう側が見えるくらいきれいになります。

実は交換は簡単。お金もあまりかからないのがパワステオイル交換です。

ハンドルの操舵感に違和感を感じたらぜひ試してみてください。

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