プリウス 型式ZVW30
リヤブレーキパッドを交換したのでレポートします
車検で入庫したんですが、まさか走行5万キロ程度でリヤのブレーキパッドを交換になるとは思いませんでした。
そもそもハイブリッドカーであるプリウスは、速度を落とすときにハイブリッドモーターの抵抗で速度を落としながらバッテリーに電気を戻す回生ブレーキを使っている。
なので、ある程度速度が出ている時というのは、ブレーキペダルを操作していても、実質的にブレーキパッドで速度を落としているよりも回生ブレーキで積極的に速度を落としているからです。
しかもブレーキパッドは通常フロントの方が減りが早い。
まさかリヤがなぁ。と思ったんですよ。
よくよく見たら、右のリヤタイヤが異常に重い。もしかして引きずってるのかなと思って点検したらスライドピンが錆び付いて片べりを起こしていたんです。
ブレーキ自体は引きずっていなかったので、スライドピンを磨いて摺動性をよくしてパッドを交換ということに。
前置きが長くなりましたが早速30プリウスのブレーキパッド交換にいきましょう。
まず注意しないといけないことは
・バッテリーのマイナス端子を外して作業をするか
・作業中はドアを絶対にあけないか
このどちらかを守る必要があります。
何故かというと、ブレーキパッドを交換しているときに、システムの起動を防ぐためです。
前述したとおり、プリウスは電子制御でブレーキをコントロールしているため、ブレーキパッド時にそのシステムが起動してしまったりすると、下手をするとディーラーに持ち込まないといけなくなってしまうからです。
補機バッテリーは右リヤタイヤの上あたりです。
バッテリーのマイナス端子を外す、もしくは作業中はドアをあけない。
このどちらかでOK。バッテリーのマイナスを外しておけばシステムは眠ったまま。
それが嫌ならドアをあけない。ドアのカーテシスイッチをON、OFFするだけでシステムが目覚めてしまうからです。
以上のことを踏まえて作業に移ります
作業中は絶対にドアを開けないこと。それとブレーキフルードの油面もいじらないこと。
まずはキャリパーの下のネジを外します。14mm。スライドピンをスパナなどで抑えながら回さないと共回りすることもあります
今度は上のネジも外します
キャリパーを外します。
ちなみにこちらは引きずっていない方なので、ブレーキパッドは減っていません。
パッドについている針金を上下外す。本来これも交換部品です。
社外のブレーキパッドではついてこないけど。
ブレーキパッドを外す
続いて新品のブレーキパッドにシムなどを交換
これで準備OK
新品のブレーキパッドをセットします
パッドの穴に針金を刺す
続いてピストンを戻す。これは挟み込んで戻すタイプじゃなくて、ピストンを回しながら押し込む方式です
その時、ピストンの切り欠きの位置を覚えておきましょう。
ウォーターポンププライヤーでグリグリ押し込みながら回していきました
ピストンの切り欠きを同じ位置にセット。キャリパーをは取り付けます
キャリパーを取り付けたら作業は終わりです。
あとはタイヤをつけて、ブレーキがきちんと効くかを点検しましょう。
数回ペダルをあおってみましたが、やはりブレーキペダルはスイッチという役割もあるので
通常の車のようにカチっとはきませんが、そのうち違和感がなくなりました。
ちなみに、キャリパーのピストンを戻しすぎると、エンジンチェックランプが点灯することがあります。
C1214 油圧系統異常というものですが、これはブレーキパッドとピストンのクリアランスが組み付け後で広いから異常だと認識してしまうものです。クリアランスは調整されますので、特に問題はありません。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。