スパークプラグの超寿命化がメンテナンスを変える

ガソリンエンジンには、混合気を点火させるのにスパークプラグで火をつける。昔はこのスパークプラグが性能劣化をしてメンテナンスの対象には欠かせなかった。今ではそれが変わりつつある。
昔の車の燃料供給装置はキャブレターだ。今はインジェクターでの電子制御だこれがまず違う。
キャブレターだと調子を崩すとすぐにカブリ気味になってしまう。そのままだとカーボンで真っ黒になり火花が飛ばなくなるから外して掃除をしたりした。こんなこと車に乗っているオーナー自身で行っていたメンテナンスの一つでもあった。

それがインジェクションに変わると、燃料の噴霧はインジェクターを開いたり閉じたりでおこなう。
燃料の増減は、水温をモニターしたり排ガスをモニターしたり、スロットル開度などを参考にしてECUが命令を出してくる。なのでインジェクターでプラグをかぶらせるというのは殆どなくなってきた。

ごく稀に短距離走って、水温が温まっているよな温まっていないような微妙な温度になると、かぶる事もある。昔のプラグは一本600円程度。これが超寿命のイリジウムタイプになると1500円くらい。
普通のプラグは2万キロで交換しないといけないが、イリジウムタイプは10万キロOK。

sb-log778-01

こうなってくると、イリジウムプラグのほうがコストパフォーマンスにも長けてくると思う。
しかし、エンジンの故障診断というかエンジン内部を探るにはプラグをはずすのが一番だった。
プラグは燃焼室にあり、シリンダーの中を見るバロメーターでもあるからだ。

でも最近のプラグは複雑なレイアウトでエンジンの上をインマニが走っていたりして簡単にはプラグが外せない。
ということでイリジウムプラグを装着してメンテナンスフリーとしてきている。
中には20万キロOKなんていうプラグも出てきた。一体どんな材質になってきたのだろうか?

これはプリウスのプラグなんだけど凄いことだ。10万キロ走って初めてイリジウムプラグを交換しようとするとちょっと困ることがある。それはダイレクトイグニッションだ。コイツが固着してしまって外すときにもげちゃったりするメーカーもある。

そうかと思えば、10万キロも走った頃になってくると、ダイレクトイグニッションコイルのカプラーが硬化して、外そうとすると割れちゃう。1Jなどがそうで、プラグを交換するときはカプラーは触らないほうがいい。カプラーをつないだままで上に引っ張り上げてコイルを外してプラグを交換するのがベターだと思う。

スパークプラグの超寿命化はガソリンエンジンのメンテナンスを簡略化してきたけれど、プラグはエンジンにとって肝になるパーツなので注意が必要だ

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする