車のパワステには主に2つの種類があります。電動か油圧か?どちらも目的は同じで、電動のモーターを使ってハンドル操作をアシストしているか、油圧を使ってアシストしているかになります。
今回は油圧パワステのパワステポンプです。
油圧パワステは、エンジンのクランクシャフトからベルトを介して動力を得ます。パワステポンプを駆動して油圧を発生させる。油圧が発生したらその圧力をホースからステアリングラックへ伝えます。
ステアリングラックのパワーシリンダーをアシストすることでハンドルが軽くなる仕組みです。パワステポンプは油圧パワステの心臓部にあたる、油圧を発生させるポンプです。
それではパワステポンプの交換時期はどのくらいか?パワステポンプもそうですが、あまりパワステオイルも交換される類の油脂ではありません。本当は定期的にパワステオイルも交換すればいいんですが。
古くなったパワステオイルは色が真っ黒になり、スラッジなども少しずつ溜まっていきます。それらが悪影響を起こし、最終的にはパワステポンプから異音がでたりパワステオイルが漏れ出したりします。
パワステポンプに交換時期をつけるとしたら、「異音が発生したら」もしくは「漏れが発生したら」になってきます。
パワステポンプを交換するにはどの程度費用がかかってくるか?一般的にパワステポンプを交換する時は新品のポンプは高いのでつかいません。ほとんどがリビルト品を使います。保証も付いていて、新品の半分くらいの値段で買えます。
値段は15000円〜5万円程度が部品代。ここに工賃とオイル代が加わります。
パワステポンプの交換費用は3万円〜7万円程度かかってきます。車によっては工賃が結構かかるものもあります。
それではパワステポンプを長持ちさせるにはどうすればいいか?これは基本的なことですが、パワステオイルを定期的に交換すること。
パワステオイルって交換するものではないと一般化されていますが、明らかに真っ黒になり劣化していきます。パワステオイルが劣化して異音をだしている車もある。オイルをフラッシングするだけで異音が止まったこともあります。
パワステオイルの交換は簡単です。パワステポンプに付いているタンクのオイルをスポイトで吸います。
オイルサクションガンを1つもってるとギヤオイルなどにも使えます。
古いオイルをできるだけ吸ったらパワステオイルを満タン補充します。
満タン補充したらエンジンをかけてハンドルを左右に末切りを何回か繰り返す。こうすることで新しいオイルを古いオイルに混ぜていきます。何回か末切りをしたらエンジンを止めてまたパワステのタンクからオイルを吸い取ります。
そしてまた新油を入れる。回数をこなしていくと、オイルの色がどんどんと綺麗になっていくのがわかります。どこかの油圧ホースを外して交換よりよっぽどお手軽に交換ができるのでおすすめです。
そして、パワステに厳禁な操作というと末切りの状態をずっと維持すること。ハンドルを右か左にいっぱいに切った状態でずっと保持すると油圧が各部にかかりっぱなしになるので負担が大きくなります。そういった操作は避けましょう。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。