ヴォクシーに乗ってるお客さんで、エンジンチェックランプが点灯した。という相談を受けました。
コードは何かなと読み取ってみたらこちら。
いろいろ出ていますが、エンジンは若干のラフアイドル気味。
エンストするというわけでもなく、失火しているわけでもなくアイドリングが低くて乱れている様子。
オイルの状態をチェックすると
なんとゲージにまったくついてこない・・・・。
まずはオイル交換をして、そこからですね。
ただ、オイルは入ってなかったわけではなさそうです。規定量より1L以上少なかったみたいです。
オイル交換時期より随分すぎていました。外部への漏れはないので、オイル消費をしているようです。
この状態で一度コードをバックアップして消去してみました。
しばらく走っていたら、またエンジンチェックランプが点灯。
その後消灯。
コードを読み取ったら違うものが一つ増えています。
バルブリフトモーターとは何かというと、これです。
昔でいうディストリビューターがついている位置にある物体。
これが、トヨタのバルブマチックエンジンを制御してるモーターです。
昔から言われてるVVTというのは可変バルブタイミング機構。これはカムシャフトの位相を油圧などで変化させています。
バルブマチックはバルブリフト量を変えている部分です。ホンダではVTECが仕組みは違いますが、やはりバルブリフト量を制御していました。
で、問題はこのコントローラーが壊れたということは、バルブリフト量が変化させることができずにロックされているということです。
どういうことかというと、このバルブマチックは状況に応じてバルブのリフト量を変化させているわけです。
もしその変化ができずに固着しているとなった場合、固着している所によっては吸排気の切り替えがスムーズに行われずに圧縮がかからなかったりで、いろいろと不調になることが考えられます。
低速時だったり高速時のエンジン制御がうまくいかなくなると。
問題はこのコントローラーの値段が116000円もするのです。
そこにガスケット170円。コントローラーを交換するにはエンジンのヘッドカバーを開けないといけないので、2370円のヘッドカバーパッキン。
工賃も工場によっては2万円弱くらいになるかなと。15万円オーバーとなります。
P1047が出る原因は、ハーネスやECUの可能性もあるので、ちょっと慎重に探っていかないとダメかなと。
それにしても最近妙に増えてきたバルブリフトモーターの故障。
距離は10万キロ弱ですけど、困りますね。ちなみにうちの会社の先輩の車も同じ故障を抱えていて、オイル交換をきちんとしてても壊れますので。要注意です。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。