この間、車検で預かっていたお客さんの車を納車に行った。代車を出していたけれど全く乗らなかったという。
代車に乗り換えて、会社に戻る時、ある異変に気がついた。急にノッキングを起こしてエンジンが不調になった。
げげげ?何ごとじゃ?と思ってメーターパネルを見たらオーバーヒートをしていた。
ちょっと笑えない話なんですが、すぐにヒーターコントロールをいじってヒーターを室内全開にしてボンネットを開いた。クーラントは吹いていなくて、ある程度したら水温が落ち着いたのであとでキャリアカーで取りに行った。
原因はサーモスタットのつまりであった。
オーバーヒートの対処法ってケースバイケースだ。一番のポイントはエンジンを止めるか止めないかだ。
エンジンを止めてはいけない場合というのは、冷却水が入っている場合だ。エンジンのウォータージャケットの冷却水を少しでもさます必要があるから、エンジンをかけて絶えず循環させておかないといけないのである。
よくある教習所でボンネットを開けて、エンジンをかけたまま放置というのはコレに当たる。
つづいてエンジンを止めないといけないオーバーヒート。まずはホースなどが破損して水がエンジンに入っていない状態のオーバーヒートだ。これはある程度したら水温計が動かなくなる。水温センサーが感知する媒体の
水がなくなっちゃうからである。水温計が動かない変なエンジン不調はすぐに止めたほうが無難だ。
それと、電動ファンが回らないケースのオーバーヒートだ。ファンモーターが壊れているケースだけれどこれもエンジンを止めたほうがいい。水温が車によっては90度~100度になると、電動ファンが回ってラジエターに強制送風して水温を下げる。
この電動ファンをまわすモーターが壊れていたら、ボンネットを開けてアイドリングしていても水温が上がる一方だ。試しにエアコンをオンにしてみるのもいいかもしれない。それでも電動ファンが回らないなら、ファンが壊れている可能性が高い。
なので、これもエンジンを止めないと水温が下がるどころか上がる一方なのである。
オーバーヒートの見極め方って難しい。とりあえず水温計が動いているか?ヒーターコントロールをヒーター側に全開にする。気休めですけどね・・。ボンネットを開ける。水が入っていないとかファンモーターが回っていないような状況ならエンジンをとめるといった順序になるのかもしれません。
ちょっと難しいし冷静に対処できませんよね。
ガソリンスタンドでアルバイトをはじめ、その後指定整備工場へ就職。
働きながら、3級ガソリンエンジン、2級ガソリン自動車の整備資格を取得。2級整備士の資格を取得後整備主任に任命され、自動車検査員の資格を取得。
以後、自動車整備の現場で日々整備に励んでいます。
現役自動車整備士であり、自動車検査員。YouTuberもやっています。車の整備情報から新車、車にまつわるいろんな情報を365日毎日更新しています。TwitterやInstagram、YouTubeTikTokも更新しているのでフォローお願いします。